
化学世界大手独BASFとドイツ自動車大手ポルシェは9月29日、廃車(ELV)由来の複合廃棄物をケミカルリサイクルによりガス化し、高品質な再生プラスチック原料に変換するパイロットプロジェクトに成功したと発表した。
同パイロットプロジェクトは、プラスチック、フィルム、塗料、フォーム等の化石燃料由来の製品が混在する残渣「自動車シュレッダーダスト(ASR)」に焦点を当てている。ASRはその複雑さからマテリアルリサイクルが困難で、従来、熱回収しか手段がなかった。
そこで今回、両社の技術パートナーであるBioenergy and Sustainable Technologies(BEST)のガス化技術により、ASRとバイオマスを組み合わせてケミカルリサイクルを実現。合成ガスとその派生物である合成原油を生産し、化石燃料由来の原料無しでリサイクル原料の製造に成功した。
その後BASFが、今回のリサイクル原料を従来の化石燃料由来の原料と混合し、ステアリングホイール製造に必要なポリウレタン化合物を生産。マスバランス方式を採用することで、従来製品と同等の品質を保持し、自動車部品の安全基準を満たしている。
ポルシェは、車両にリサイクル素材を使用し、資源のクローズド・ループ・リサイクルの実現を目指しており、車両生産における検証可能な二次材料の比率を高めるという目標を設定している。
BASFは、リサイクル目標の達成に向けてメカニカルリサイクルを最優先し、効率性を継続的に向上させつつも、様々な手法が補完し合う必要があるとした。熱分解、解重合、ガス化を含むケミカルリサイクルはサーキュラーエコノミーを推進し、埋め立て及び焼却処分されているプラスチック廃棄物を削減するために必要だとの見方を示した。
【参照ページ】BASF, Porsche, and BEST successfully complete pilot project on chemical recycling
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