
欧州委員会は10月8日、「2026-2030年LGBTIQ+平等戦略」を採択した。前回の「2020-2025年LGBTIQ平等戦略」をさらに発展させた。
欧州委員会は今回、既存の5カ年計画を振り返り、EUにおけるLGBTIQ+の人々への社会的受容は高まったものの、LGBTIQ+の人々は依然として不均衡で容認できないレベルのヘイト、暴力、差別に直面していると指摘。特に、LGBTIQ+の人々の約4人に1人や、トランスジェンダーの男性と女性のほぼ半数が、身体的・性的暴力、言葉による虐待、屈辱といった形の「転換療法」と呼ばれる行為を経験していることを課題視した。また、EUは性的指向に基づく差別により、年間最大8,900万ユーロのGDPを喪失していると伝えた。
新たな5カ年計画では、EU内外におけるヘイトとの闘いと、自由とダイバーシティの促進を標榜。具体的には、あらゆる形態の暴力からLGBTIQ+の人々を保護、差別なく生活しあらゆる生活領域で平等な権利を享受できるようLGBTIQ+の人々をエンパワーメント、社会全体をあらゆるレベルで巻き込み、共にLGBTIQ+の平等を推進の3つを重要テーマに設定した。
具体的には、転換療法の禁止に向けたEU加盟国向けの支援として、実態・普及状況・LGBTIQ+への影響を評価し、禁止に向けた適切な措置を提案する。特に欧州市民イニシアチブによる転換療法禁止の提言を重視する。
また、オフラインとオンラインの両面でのヘイト対策も推進。例えば、違法なオンラインヘイト情報収集のための知識ハブを設置し、行動規範プラスの監視体制を強化。さらに未成年保護のためのEUサイバーいじめ対策行動計画を採択し、特にLGBTIQ+若年層に注力する。
予算面では、既存のCERVプログラムによる資金提供が2027年まで継続。さらに、次期多年度財政枠組(MFF)においては、アゴラEUプログラムのCERV+分野に最大36億ユーロを拠出する。
【参照ページ】Commission builds on Union of Equality with adoption of new LGBTIQ+ Equality strategy
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