
欧州委員会は10月17日、海洋生態系の保全と漁業に関する新たなガイダンスを採択した。法的要件を明確化し、海洋保護区管理における漁業者等からの積極的関与を促す。
EUでは、生息地指令と鳥類指令に基づき、自然保護区ネットワーク「ナチュラ2000」の設立・管理の法定ルールを定めている。また生息地指令は海洋生息地9種と生物種16種を対象とした自然保護区の指定と効果的な管理をEU加盟国に義務付けており、鳥類指令は鳥類60種を保護対象に指定している。それに伴い、現在、3,000を超える海洋保護区が設定され、EU加盟国全体の海洋面積の9%以上をカバーしている。
一方、これらの海洋では、商業漁業やレクリエーション漁業が広く行われており、多くの場合ナチュラ2000の指定以前から漁業が行われている状況にある。海洋保護区との関係では、こうした漁業は、保護対象の生息地や生物種に脅威をもたらす可能性があり、各サイトに応じた多様な漁業管理措置が必要となる。そこで、漁業がナチュラ2000サイトに影響を及ぼし、生息地指令に基づく規制対象となる要件を明確化するため、今回のガイダンスが採択された。
同ガイダンスは、EUもしくは特定の条件下でEU加盟国自身が国内保全措置として採用可能な様々な漁業保全措置をEU加盟国が特定する手法を勧告。具体的には、漁業活動がナチュラ2000地域の保護対象生息地・種を脅かしているかという観点と、地域固有の保全目標の双方の観点に基づき潜在的影響を評価。その上で、生息地の劣化や種の重大な攪乱(Disturbance)を防止する措置、ならびに必要な回復措置を実施することとしている。
【参照ページ】Commission adopts guidance on Natura 2000 and fishing
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