
国連総会は5月20日、決議「気候変動に関する国家義務についての国際司法裁判所の勧告的意見」を、賛成141、反対8、棄権28の賛成多数で可決した。バヌアツ等64カ国が決議案を共同提案国となった。
【参考】【国際】国際司法裁、気候変動対策を国際法上の国家義務と判断。国際慣習法としても(2025年7月25日)
今回の国連総会決議では、気候変動に関する国家義務についての国際司法裁判所(ICJ)の全会一致の勧告的意見を歓迎。またICJが特定したように、全ての国連加盟国に対し、人為的な温室効果ガス排出から気候システムおよび環境の他の部分を保護するために、国際法に基づくそれぞれの義務を遵守するよう要請した。
また国際法の義務としては、
- 共通だが差異のある責任および各国の能力に応じて、法域または支配下で行われる活動が気候システム及び環境の他の部分に重大な損害を与えることを防止するために、利用可能なあらゆる手段を用い、かつ相当な注意を払って行動することにより、環境への重大な損害を防止すること。
- 気候システム及び環境の他の部分に対する重大な損害を防止するため、善意をもって相互に協力すること。これには、当該損害を防止するための措置を講じる際、国家による持続的かつ継続的な協力形態が求められる。
- 気候システム及び環境の他の部分を守るために必要な措置を講じることで、国際法の下における諸民族および個人の人権を尊重し、その実効的な享受を確保すること。
を挙げた。
さらに、各国に対し、パリ協定の枠組みおよび各国の異なる状況、道筋、アプローチを踏まえ、入手可能な最良の科学的知見に沿って、地球の平均気温の上昇を産業革命前比で1.5度以内に抑えるという集団的な気温目標を達成するための措置を実施するよう強く促した。これには、2030年までに再生可能エネルギーの供給能力を3倍にし、エネルギー効率の改善率の全球平均年間ペースを2倍にすること、エネルギーシステムにおける化石燃料からの脱却を公正かつ秩序ある公平な方法で進め、科学的知見に基づき2050年までにネットゼロを達成すること、エネルギー貧困や公正な移行(ジャスト・トランジション)に対処しない非効率な化石燃料補助金を可能な限り早期に段階的に廃止することが含まれる。
国家の存立要件についても、…
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