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【国際】デロイト、2026年経営層調査。78%がサステナビリティ投資拡大も選択と集中の傾向

【国際】デロイト、2026年経営層調査。78%がサステナビリティ投資拡大も選択と集中の傾向 1

 コンサルティング世界大手英デロイトは10月1日、世界の企業経営陣にサステナビリティに関して調査を実施した報告書「C-suite Sustainability Report」の2026年版を発表した。今回が5年目の発表となった。

 同調査は、デロイトの委託を受けた調査会社KS&Rが2026年5月から6月にかけ、日本を含む29カ国の経営幹部2,156人を対象に実施。金融、エネルギー・資源・産業、消費財、ライフサイエンス・ヘルスケア、テクノロジー・メディア・通信の各業種を対象とし、経営層への個別インタビューも組み合わされた。

 今後1年間に優先度の高い経営課題を上位3つまで尋ねたところ、テクノロジー・イノベーションが最多で43%。気候変動・サステナビリティと人材関連課題が39%、経済見通しが38%、サプライチェーン・通商課題が37%、地政学・政治の不確実性と主要社会課題が35%、規制環境の変化が34%だった。

 今後3年間に気候変動が自社の戦略や事業運営へ大きなまたは非常に大きな影響を及ぼすと予想する回答は63%。すでに事業へ影響を与えているサステナビリティ課題では、気象災害・異常気象による業務への影響が35%で最多となった。今後3年から5年の最大の物理的リスクとしては、異常気象によるサプライチェーンの混乱が最も多く選ばれた。

 一方、各種の物理的リスクについて、75%以上が十分またはある程度準備できていると回答したものの、全社的リスクマネジメントに完全に統合し、日常的にモデル分析しているとの回答は32%だった。サプライチェーンの環境パフォーマンスについても、半数近くは直接の取引先より上流を把握できていない。

 関連投資については、20%以上増やすが18%、6%から19%増やすが60%、プラス・マイナス5%が20%、6%から19%減らすが2%。83%はサステナビリティ施策が自社の競争優位につながると認識しており、関連投資を増やす傾向にあることがわかった。また、ステークホルダーから感じる圧力が過去5年間で弱まる一方、サステナビリティは依然として主要な経営課題に位置付けられていた。

 一方、自社の方針を「サステナビリティに対応するためのビジネスモデル変革」とする回答は、2025年の40%から2026年は18%に減少した。対照的に、組織全体にサステナビリティの観点を組み込んでいるとの回答が39%から47%へ、業務プロセスや運営の段階的な改善に注力するとの回答が15%から30%へ増加した。法規制への対応を中心とする回答は5%にとどまった。

 施策の内容では、調査で提示した12種類の施策のうち、実施数の平均は前年の5.0から3.4に減少。約6割が3つと回答した。全ての施策で実施割合が低下しており、持続可能な素材の使用は45%から25%、新たなサステナブル製品・サービスの開発は44%から29%、効率改善による事業活動の排出削減は45%から29%へ低下した。施策数の減少と投資の拡大が同時に起こっていることから、各社が選択と集中を図ってきていることがわかる。

 実施上の障害を上位2つまで尋ねると、時間・人員・資本に対する他業務の要求が21%、持続可能な解決策や資材の供給不足と環境影響の測定の難しさが各20%、短期的な経営課題や投資家・株主の要求への対応が19%となった。

 投資判断では、最も重視する成果として、今後12カ月の財務的利益を挙げた回答は26%、今後1年から5年の財務的利益は25%で、合計51%を占めた。一方、自社のサステナビリティ目標や環境面の成果は26%、間接的な効果や無形資産への影響は23%だった。このことからデロイトは財務的利益と非財務的利益の目的が拮抗していると評価している。さらに、サステナビリティ投資の財務的な投資収益率(ROI)が他の事業投資より高いとする回答は77%に達し、収益創出、コスト削減、リスク対応、ブランド、コンプライアンス等、幅広い分野で好影響が報告された。

 サステナビリティの実践を支えるテクノロジーとしてはAIの活用が広がっており、生成AIとAIエージェントを利用しているとの回答は各々42%だった。しかし、サステナビリティ分野のAI活用は、限定的な試行が49%、実験段階が20%、個人による随時利用が2%で、7割超が本格展開に至っていない。複数の用途で大規模に組み込んでいるとの回答は29%にとどまった。データ品質やガバナンス、既存システムとの統合、投資効果の不明確さ等が拡大を阻んでいる。

 全社的なAI導入の意思決定にサステナビリティを正式な判断基準として組み込んでいるとの回答は28%だった。サステナビリティを推進するためにAIを使うことと、AI自体の導入をサステナビリティの観点から評価することには、なお隔たりがある。同報告書には、どのようなサステナビリティ実践の分野でAIが活用されているかを明確にしていない。しかし、提言として、優先的な用途を定め、データを整備・管理し、全社システムと接続した上で、調達先の選定やリスク分析、製品設計、設備投資などの意思決定を改善する技術を拡大すべきとした。

【参照ページ】2026 C-suite Sustainability Report

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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