
世界経済フォーラム(WEF)は5月29日、世界経済の見通しに関する報告書「チーフエコノミスト・アウトルック」の2024年5月版を発表した。
【参考】【国際】世界経済フォーラム、2024年世界経済見通し公表。56%が経済減速予想(2024年1月16日)
同報告書は、WEFのチーフエコノミスト・コミュニティでのアンケート結果をまとめたもの。調査対象の83%が2024年に世界経済がほぼ横ばいか強まる可能性が高いと予測した。世界経済の減速を予測する割合は前回1月の56%から17%に減少する結果となった。楽観論が強まる一方で、回答者の97%が地政学的なリスクが世界経済の変動要因になると回答。さらに、83%は各国内の政治が不安定要因になると回答した。
(出所)WEF
地域別の結果では、米国は97%、南アジアと東南アジアは100%が中程度以上の経済成長を予測した。一方、弱い経済成長が予測された地域は、中国が21%、欧州が69%となった。
(出所)WEF
意思決定者に与える影響においても、調査対象の86%が政治と経済の緊張の高まりが課題となると回答。企業の意思決定に影響を与える要因として、世界経済全体の健全性が100%、金融政策、金融市場、地政学が86%、労働市場の状況が79%、国内政治が71%だった。
(出所)WEF
長期的な経済見通しでは、3年以内に経済が4%以上成長すると回答した割合は42%、5年以内に実現すると回答した割合まで含めると69%だった。成長を促進する可能性が高い政策手段として、イノベーション、インフラ整備、金融政策、教育・スキルが重要視された。
(出所)WEF
【参照ページ】Chief Economists: The Economic Outlook Is Brightening But Political Risks Loom Large in 2024
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