世界経済フォーラム(WEF)は1月15日、世界経済の見通しに関する報告書「チーフエコノミスト・アウトルック」の2024年1月版を発表した。
同報告書は、WEFのチーフエコノミスト・コミュニティでのアンケート結果をまとめたもの。調査対象の56%が2024年に世界経済が減速する可能性が高いと予測。地域別の結果では、欧州は77%、米国は43%、中国は31%が減速すると予想した。高い成長が予想される地域はなかった。労働市場は77%、金融市場は70%が、相場が下がるとだろうと回答した。
(出所)WEF
エコノミストの70%は、地政学的な分断のペースが2024年に加速すると予想しており、地政学的リスクの高まりが世界経済と株式市場のボラティリティの上昇、経済のローカル化を促進し、経済格差を助長するとした。
(出所)WEF
また、各国政府が、新規産業の創出を目指す政策を展開しており、経済成長のホットスポットとなることを期待する一方、財政負担の増大、高所得国と低所得国の格差拡大等を警告した。
(出所)WEF
同報告書では、生成AIによる経済効果に関する結果も報告。94%が高所得経済圏では生成AIにより今後5年間の生産性向上が見込まれるとしたが、低所得経済圏では53%に留まった。雇用への影響では、低所得国経済圏では73%、高所得経済圏では47%が良い影響をもたらさないとした。
(出所)WEF
【参照ページ】Chief Economists Outlook: More Economic Uncertainty on the Horizon
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