
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は6月27日、企業のESGファクターが企業価値や投資収益に与える影響を定量的に検証した報告書を発表した。ESG指標が企業価値指標に有意な影響を与えていることがわかった。
今回実施した分析では、2013年から2022年の日本企業に関する時系列データを基に、FTSEのESGスコア及び各ESG指標と、トービンのq、PBR、ROE、時価総額との相関関係を検証。固定効果モデルを用い、統計的に有意な影響を及ぼす影響を特定した。
その分析の結果、女性取締役比率や新規採用者に占める女性比率、男女間の雇用年数差などの「S(社会)」関連指標が、トービンのq及びPBRに有意な変数となっていた。また、「E(環境)」指標では、GHG(温室効果ガス)排出量が少ない企業ほど、トービンのq及びPBRの指標で高評価を得る傾向も見られた。
さらに、業績連動型報酬制度や取締役選任議案の賛成率等の「G(ガバナンス)」指標についても、一部指標がROEや時価総額と有意な正の相関を持つことがわかった。
一方で、データの年次や企業数に限りがある指標も存在し、GPIFは今後のデータ蓄積やモデルの改良が重要としている。
【参照ページ】ESG要素と企業価値に関する効果検証報告書
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