米トランプ大統領とアザー保健福祉長官は9月11日、フレーバー付き電子たばこの販売をほぼ全面的に禁止する方針を表明した。若者の間で電子たばこが拡大し、喫煙者をむしろ増加させてしまっていることへの対応。保健福祉省の食品医薬品局(FDA)が数週間以内に規制案をまとめる。
今回の方針は、毎年実施している「全米若者たばこ調査(National Youth Tobacco Survey)」の2019年の結果から、若者の電子たばこ喫煙率の上昇が見られたことを受けたもの。高校生での電子たばこ喫煙率は、前年の20.8%から、27.5%に伸長し、その多くがミント味や果物味のフレーバー付き電子たばこを喫煙していると回答していた。
FDAは、電子たばこを販売・製造している企業に対し、健康について再三警告を出してきている。9月9日には、電子たばこ大手JUUL Labsに対し、「低リスク」の許認可を受けずに、電子たばこを不当に製造・販売し、学校で若者に対し直接販売促進していることを問題視し、同社に警告を発した。米国では、通常の紙たばこより健康リスクの低いたばこを「Modified risk tobacco product(MRTP)」としてFDAの認可を受け、低リスクを訴求した販売をすることが認められている。しかし、JUUL Labsの電子たばこは、MPRP認定を受けていないにもかかわらず、低リスクを消費者に宣伝していた。
米国では、9月5日にミシガン州知事が先行してフレーバー付き電子たばこの販売を禁止する政策を表明。9月6日には、米国疾病予防管理センター(CDC)が肺疾患と電子たばこ喫煙には類似の疾患兆候がみられるとするレポートを発表したばかり。
【参考】【アメリカ】ミシガン州、フレーバー付き電子たばこの販売禁止を表明。行政措置として発動(2019年9月7日)
【参考】【アメリカ】CDC、肺疾患と電子たばこの関連性調査。含有化学物質の影響示唆するも断定せず(2019年9月10日)
【参照ページ】FDA warns JUUL Labs for marketing unauthorized modified risk tobacco products, including in outreach to youth
【参照ページ】Trump Administration Combating Epidemic of Youth E-Cigarette Use with Plan to Clear Market of Unauthorized, Non-Tobacco-Flavored E-Cigarette Products
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