インド大手23社のCEOは8月31日、新型コロナウイルス・パンデミックからの経済復興で気候変動対策を優先する「グリーンリカバリー」を提唱する共同声明を発表した。グリーンリカバリーで経済成長を実現していく姿勢を強調した。
共同声明に署名した企業は、タタ・スチール、タタ・ケミカルズ、タタ・パワー、タタ・クリーンテック・キャピタル、ダルミア・バラット、インド・パワー・コーポレーション、PTCインド、CLPインド、バラット・ペトロリウム(BPCL)、Amplus Energy、GMRグループのデリー国際空港、シュナイダーエレクトリック・インド等。二酸化炭素排出量の多い電力、エネルギー、製鉄等の大企業が多数加わった。
23社のCEOは、パンデミックによる健康被害と経済損害の2つの厳しい局面を迎えながらも、将来のレジリエンスを高め、サステナビリティを確保するための「Building Back Better(より良い復興)」が必要と主張。パンデミック経済対策でも、二酸化炭素排出量削減の動きを弱めてはならず、気候変動による最悪の事態を避けなければならないと問題意識を訴えた。
共同声明では、グリーンリカバリーで企業が実施すべき具体的な8つの事項を提唱した。各々については、改革が必要な背景と具体的な要求アクションも明記した。
- 将来の感染症や自然災害に備えるための医療や福祉へのアクセスを確保する社会インフラへの投資拡大
- 再生可能エネルギーへのエネルギー転換と電気自動車(EV)・燃料電池自動車(FCV)への転換の加速
- 栄養確保のため持続可能な食糧生産と消費に向けたソリューションを開発
- 土地劣化を伴わない環境保全に向けた協働と投資
- 鉄鋼、セメント、アルミニウム、化学、石油化学等の重工業のグリーン化を率先
- 異常気象へのレジリエンスや二酸化炭素排出量を削減できるグリーンビルディング革命への転換
- 再生可能エネルギー技術開発への投資
- 中小企業や農家へのグリーンファイナンス提供
共同声明は、インド・エネルギー・資源研究所(TERI)がとりまとめ役を果たした。また、We Mean Business、CDP、The Climate Group、WBCSD、世界資源研究所(WRI)のインド支部等の国際NGOもパートナーとして策定を支援した。
【参照ページ】CEOs for the Future: 8 Priority Business Actions for a Green Recovery
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