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【ヨーロッパ】ストラ・エンソ、リグニン由来のバッテリー負極材料製造で協働。持続可能な調達も

 フィンランド製紙・木材大手ストラ・エンソとスウェーデンのリチウムイオン電池受託製造大手Northvoltは7月22日、北欧の森林から調達した再生可能な木材を使用したリグニン由来ハードカーボンでのバッテリー負極材料製造で協働すると発表した。欧州産原材料のみを使用した負極を備えた世界初の工業電池の開発を目指す。

 リグニンは、乾性植物の細胞壁に含まれる植物由来の高分子。樹木は20%から30%リグニンで構成され、天然の強力な造粒促進材として作用する。ストラエンソは、フィンランド・スニラ工場でリグニンを年間5万t生産しており、生産規模は世界最大。

 ストラ・エンソは今回、リグニン由来のバッテリー向けの炭素系負極材料「リグノード」を提供。リグノードの原料となるリグニンは、持続可能な方法で管理された森林から調達する。一方Northvoltは、電池セルの設計、生産プロセスの開発、技術の規模拡大で知見を提供する。

 またストラ・エンソと容器・包装世界大手スイスのテトラパックは7月14日、ベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)でのカートン容器のリサイクルで協働すると発表した。

 ベネルクスでは、飲料用紙パックが年間7.5万t販売されており、その販売量は増加の一途。販売70%以上はすでに回収されているが、同地域に飲料用紙パックのリサイクルインフラが存在しない。

 両社は今回、ベルギー・ランゲルブルヘにあるストラ・エンソの事業所に繊維リサイクル施設を建設。ストラ・エンソが回収したカートン容器を、リサイクル段ボールの原料として活用する。ポリマーとアルミニウムのバリア材は、別途パートナー企業でリサイクルする予定。

 ストラエンソは、ランゲルブル事業所の製紙ラインの1つを、リサイクル段ボール原紙の大量生産ラインに転換する実証を発表しており、2023年前半に完了予定。今回のプロジェクトもその一環。

【参照ページ】Stora Enso and Northvolt partner to develop wood-based batteries
【参照ページ】Stora Enso and Northvolt partner to develop wood-based batteries
【参照ページ】Stora Enso and Tetra Pak study a possible solution for beverage carton recycling in Benelux to advance circular paper-based packaging solutions
【参照ページ】Stora Enso and Tetra Pak launches feasibility study to accelerate beverage carton recycling in Benelux
【画像】Northvolt

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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