国際バッテリー業界イニシアチブのグローバル・バッテリー・アライアンス(GBA)は12月8日、バッテリー産業向けの児童労働撤廃・人権尊重評価フレームワークを発表した。GBAの人権・児童労働ワーキンググループが策定した。
今回の評価フレームワークでは、サプライチェーン全般に渡って100以上のチェック指標を設定。評価の負荷を軽減するため、既存のガイドラインを主軸に据えた。具体的には、国連人権とビジネスに関する指導原則、経済狭路力開発機構(OECD)のガイドライン、国際労働機関(ILO)のガイドライン、国連児童基金(UNICEF)のガイドライン等を参照した。
GBAの人権・児童労働ワーキンググループは、英コンサルティングLevin Sourcesが活動を主導。テスラ、UNICEF、フォルクスワーゲン、ユーラシア・リソース・グループ(ERG)、責任ある雲母イニシアティブ、コバルト研究所等が参画している。
GBAは、バッテリー・サプライチェーン上での環境・人権データを効率的に流通させるため、10月に「GBAバッテリー・パスポート」計画を発表。流通させるバッテリーのカーボンフットプリントやサーキュラーエコノミーに関するデータを整備している。今回の評価フレームワークは、同パスポート制度の中で人権観点でのスコアリング指標として用いられる。長期的には、パスポートに登録されたデータベンチマークに基づく電池品質シールを発行し、電池の特性、出所、ESGパフォーマンス等のデータを顧客向けに提示していく考え。
【参考】【国際】グローバル・バッテリー・アライアンス、EVバッテリーのCO2算出ルール発表。パスポート制度も(2022年10月16日)
GBAの加盟企業は今後1年間、同評価フレームワークのパイロット実施で運営に協力。使い勝手を磨き上げる。また現在のバージョンは、零細・小規模採掘事業者(ASM)からの資源調達にも使えるようになっているが、将来的にASM専用の追加指標の開発も想定している。
【参照ページ】Launch of Child Labour and Human Rights Rulebooks
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