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【イギリス】サステナビリティ報告を価値創造に結び付けるための鍵は透明性

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「多くの企業が、サステナビリティ報告書の作成に費やしている時間や資源に見合った価値を報告書から生み出せていない。」そんな最近の傾向に警鐘を鳴らしたのは、ロンドンに本拠を置くサステナビリティ戦略コンサルティング会社のSustainAbilityだ。

SustainAbilityは昨年12月に公表した”See Change How Transparency Drives Performance”というレポートの中で、現状多くの企業がサステナビリティ報告から大きなインパクトを生み出せていない点を指摘しており、現状を改善するためのポイントとして”Transparency(透明性)”の重要性を説明している。

同レポートは、SustainAbilityが約500名以上のサステナビリティ専門家へのサーベイおよび50以上のインタビューを通じてまとめたものだ。サステナビリティ報告におけるTransparency(透明性)の重要性を説明するとともに、透明性を実現し、報告から価値を生み出すためのポイントとしてMateriality(マテリアリティ)、Externalities(外部性)、Integration(統合)の3つを挙げており、それぞれのポイントにおける現状の課題および改善に向けた道筋を示してくれている。

例えば、マテリアリティの特定については、現状だとGRIやIIRC、SASBなど様々なガイドラインがそれぞれ独自の視点から異なる定義を行っているため混乱が発生している点や、マテリアリティ特定プロセスが戦略立案のためではなく報告書に掲載するコンテンツ決定のためになっている点、財務の観点から見たマテリアリティとの一貫性に欠けている点、など様々な課題があるとしたうえで、それらの課題をどう乗り越えていくべきかについて具体的なステップや企業の事例と共にポイントが紹介されている。

SustainAbilityは、企業価値を向上させるサステナビリティ戦略を立案・実行し、サステナビリティ報告をその価値創造プロセスとして機能させるためには、まずは自社にとってのマテリアリティを正しく特定し(Materiality)、次にマテリアルな課題がもたらす外部性およびその外部性が生むインパクトを測定し(Externalities)、その上で戦略的に優先順位づけされた課題を自社の企業戦略に統合する(Integration)必要があり、その一連のフローを通じて企業の透明性(Transparency)が担保されてはじめて持続可能な価値創造ができるとしている。

現在はデジタル化の影響やステークホルダーからの要望もあり報告に向けて収集するべき情報の量も莫大に増えており、かつソーシャルメディアなどステークホルダーとコミュニケーションをとるための新たな手段も次々に生まれているなど、効果的なサステナビリティ報告を実践する難易度はより高まってきている。そのようなタイミングだからこそ、改めてサステナビリティ報告の本来の意義に立ち返って現状を見直してみる価値は大きい。

自社のサステナビリティ報告書がもたらしているインパクトに疑問を感じている方や、より本質的な価値創造の観点から現状の報告活動を見直したいという方にとっては、同社のアドバイスが参考になるはずだ。興味がある方はぜひ下記からダウンロードして一読して頂きたい。

【レポートダウンロード】See Change How Transparency Drives Performance
【企業サイト】SustainAbility

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