紛争鉱物に関する国際ガイドライン制定Conflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)は6月21日、最新の紛争鉱物報告テンプレートとなるCMRT 5.01を公開した。同テンプレートは紛争鉱物フリーの原材料調達を可能にするためのサプライチェーン全体における情報管理ツール。CFSIは5月12日にCMRT5.0を公開したが、不具合があった。そのため、約一ヶ月後に早くも最新版CMRT5.01を公開することとなった。
CMRT5.0の主な変更点は、IPC(米国電子回路協会)が定める紛争鉱物に関するデータ転送規格「IPC-1755」が改訂されたことに伴うQ&Aの用語修正と、精錬所リストの更新。また、精錬所リストでは、ツールの非表示列でISOの国コードや州コードを保持する追加もなされた。全体的にツールそのものには大きな変更点はないものの、使い勝手が向上した。CFSIは、ツールの改訂と同時に、CMRT5.0の利用ガイドも公表した。日本語版と中国語版も近くリリースする予定。
またCFSIは、スズ、タンタル、タングステン、金(3TG)の製錬・精錬事業者向けに提供してきた第三者監査サービス「CFSP(Conflict-Free Smelter Program)」を「Responsible Minerals Assurance Process」に名称変更するとともに、6月12日、2013年に制定したスズとタンタルに関する監査基準「Tin and Tantalum Standard」を改訂した。今回改訂の基準は、OECD紛争鉱物ガイドラインとISOマネジメントシステムに準拠するよう大幅な変更が加えられており、2018年6月1日から有効となる。同監査基準は、日本語、中国語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、インドネシア語でも近々発表される予定。また、残りのタングステンと金に関する改訂版監査基準は現在、パブリックコメントを受付中で、同様に近々制定される。
【参考】紛争鉱物規制/ドッド・フランク法と企業対応の現状
【テンプレート】CMRT5.01
【監査基準】Audit Protocols
【監査基準の変更点】Standards Development
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