消費財世界大手P&Gとリサイクル技術ベンチャーPureCycle Technologiesは8月22日、米オハイオ州ハンギングロックで、ポリプロピレンプラスチック(PP)をバージン原料に近い形に還元できる新工場を建設したと発表した。この技術は、P&Gが技術特許を取得し、PureCycle Technologiesにライセンス供与している。ポリプロピレンプラスチックは、建材、玩具、スポーツ用品、工業部品等幅広い用途で使われており、再生フローが確立することで、リサイクル率向上への期待が高まっている。
P&Gは、サプライヤーから提供される様々なリサイクルプラスチックを分析した結果、既存のリサイクル技術では汚染物質や色素を十分に取り除くことができないという課題に至った。通常のリサイクルプラスチックの色はグレーで、悪臭を放ち、基準値を超える汚染物質を含む場合もある。そのため、P&G製品が使用するプラスチックの内、リサイクル品が占める割合は2%に過ぎない。そこで、P&Gは汚染物質や色素の大半を取り除く純化技術を開発し、PureCycle Technologiesの協力の元、工場建設に至った。
PureCycle Technologiesは、シカゴのエンジェル投資会社Wasson Enterpriseと、革新技術の商業利用を進めるInnventureが合弁で設立した投資会社「Innventure – a Wasson Enterprise Partnership」が出資しているベンチャー企業。
【参照ページ】P&G Researchers Invent Breakthrough Technology that Will Revolutionize the Recycling Industry
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