ラオスと中国を結ぶ鉄道路線建設が2016年に開始して以降、ラオスでは約4,400世帯が強制移住させられているが、正当な補償が受け取れないでいる。一部の人は、行き場をなくし、タイ等の近隣諸国へ移住した人もいる。鉄道網は、ラオスから中国への輸出促進が期待される一方、補償な強制移住については人権問題が潜んでいる。
移住者への補償については、2016年4月に発布されたラオス政府令84号で、土地を収用された人は、所得、財産、収穫物等の補償を受けられると定めているが、2年経っても音沙汰がない人が続出。政府は、家屋を喪失した人が優先で、農地収用の人は後回しと説明しているが、政府が補償をしないのではという憶測も生まれ始めている。
ABCラオス・ニュースによると、2018年11月時点までで政府が補償責任を負う3億米ドルのうち、すでに補償したのは半分の1.56億米ドルのみ。政府は、残りの補償を実施するためには、中国からの借入をしなければいけない状況だという。
ラオスと中国の鉄道網は2021年に完成予定。
【法令】Decree 84
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