カナダ・ケベック州控訴裁判所は3月1日、日本たばこ産業(JT)のカナダ・ケベック州現地子会社JTI-マクドナルド、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコのカナダ子会社インペリアル・タバコ・カナダ、米フィリップモリスのカナダ子会社Rothmans-Benson & Hedgesの3社に対し、各々17.7億カナダドル(約1,480億円)の支払いを命じた。喫煙と健康に係る集団訴訟で一審に続き敗訴した。
今回の訴訟は、元喫煙者や喫煙者約10万人が起こした集団訴訟で、Council on Tobacco and Healthが原告。原告側は、1950年以降たばこにはがんや他の病気を発症させる原因があることを企業側は知りながら、周知を怠ったことと主張している。2015年6月、ケベック州上級裁判所は、損害賠償金として約20億カナダドル(約1,672億円)の支払いを命じる第一審判決を下し、被告側は不服とし控訴裁判所に控訴していた。
同裁判は、1998年に提訴された2つの裁判が、2005年に集団訴訟として認められたもの。2012年に開始された裁判手続の中で審理が1つにまとめられた。今回の判決を受け、企業側はカナダ連邦裁判所への上告も検討している。上告になればさらに裁判は長期化する。
【参照ページ】Imperial Tobacco Canada et al. c. Conseil Québécois sur le tabac et la santé et al.
【参照ページ】カナダ・ケベック州集団訴訟の控訴審判決について
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