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【日本】IHI、民間航空機エンジン整備で不正発覚。宣言した対応で事態は改善するのか

 IHIは3月8日、民間航空機エンジン整備事業に関し、今年1月に国土交通省東京航空局の立入検査を受け、不適切な事象が指摘されていたことを明らかにした。それを受け、2月12日以降、自主的に検査作業を中止していた。

 今回の事件は、東京都西多摩郡の瑞穂工場で、米連邦航空局(FAA)が認定する資格を持たない担当者が検査作業を行う「無資格検査」と、整備マニュアルの非遵守及び作業日付の改竄が行われていた。IHIは、年間100台から150台の民間航空機エンジンの整備を受託しているが、過去2年間で不適切な案件が211件もあった。

 また、今回の事件については、2018年4月の時点で無資格審査の問題を指摘する内部通報制度を活用した内部告発があったとの報道もある。それによると、当時、内部告発の確認にいった担当者に、品質管理の知見がなく問題を見抜けなかったばかりか、無資格検査の自覚が行為関与者にはあったにもかかわらず「検査不正は行っていない」と事実を隠蔽したという問題も浮かび上がってきたという。

 民間航空機エンジン整備では、ローコストキャリア(LCC)の増加に伴い、需要が急増していると言われる。IHIも人員拡大を急いだものの、FAA認定資格保有者が、新人の教育に割かれ業務が回らず、無資格検査に至ったとの見方もある。

 今回の事態を受け、IHIは、「コンプライアンス教育の全面更新」「航空安全管理体制の抜本的改善」「業務規程実施体制の見直し」の3つの対策をとるとした。しかし課題が、内部通報制度の機能不全や担当者の人員不足にあるのであれば、適切な対応を宣言しているとは言い難い。

【参照ページ】当社民間航空機エンジン整備事業で発生した不適切な事象に関する中間報告

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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