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【イギリス】タタケミカル・ヨーロッパ、大規模CCUプラント建設開始。年間4万t回収。総工費23億円

 インド化学大手タタケミカルの英子会社タタケミカル・ヨーロッパは6月27日、英国史上最大の炭素回収・利用(CCU)プラントを建設すると発表した。英ノースウィッチにある自社の重曹製造工場に導入し、2021年から操業開始の予定。炭素回収量は年間4万tで、同工場の二酸化炭素排出量の11%を回収する計画。回収した二酸化炭素は、製品である重曹生産に用いる。

 タタケミカル・ヨーロッパは、英国で唯一のソーダ灰と重曹の製造メーカーで、食塩の生産でも大手。同社の前身は1873年創業のブルナー・モンドで、2006年にタタケミカルが買収し、2011年にタタケミカル・ヨーロッパに社名変更した。同社は2010年に、英製塩大手ブリティッシュ・ソルトの全株式を取得し、完全子会社化している。

 二酸化炭素は、重曹製造の重要原料であり、タタケミカル・ヨーロッパは、英国最大の液体二酸化炭素の消費企業。重曹は食品や医薬品用途での需要が拡大しており、同社にとって原料となる二酸化炭素がさらに必要となっていた。

 今回回収するのは、同社のガスを燃料とした熱源供給システム(CHP)から放出する二酸化炭素。回収した二酸化炭素ガスから不純物を取り除いた後、液体化して重曹製造施設に投入する。総工費は1,670万米ポンド(約23億円)。そのうち420万米ポンド(約5.8億円)は英ビジネス・エネルギー・産業戦略省から助成金を獲得した。

 英政府は、CCUや、CCUS(炭素回収・利用・貯蔵)、CCS(炭素回収・貯蔵)技術に力を入れており、今回タタケミカル・ヨーロッパ以外にも8社に助成金を決定した。助成総額は、タタケミカル・ヨーロッパの分も含め2,600万ポンド(約36億円)で、多くはCCUやCCUSの技術開発に投入された。

【参照ページ】TATA CHEMICALS EUROPE TO BUILD UK’S FIRST INDUSTRIAL SCALE CARBON CAPTURE AND UTILISATION PLANT WITH £16.7M INVESTMENT
【参照ページ】UK’s largest carbon capture project to prevent equivalent of 22,000 cars’ emissions from polluting the atmosphere from 2021

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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