米環境保護庁(EPA)は8月7日、除草剤に用いられているグリホサートに「発がんのおそれがある」と表示することを禁止するガイダンスを発布した。米国連邦殺虫剤殺菌剤殺鼠剤法(FIFRA)が規定する「誤表示」に該当するとした。EPAは4月、グリホサートには「発がん性がない」と判断した。
グリホサートについては、米カリフォルニア州の政府や裁判所や「発がん性がある」と認定。しかし今回、連邦政府であるEPAは、これらの認定は「誤り」だとして、「発がんのおそれがある」と表示する行為そのものを禁止し、カリフォルニア州の法規制を無効にする措置に出た。
【参考】【アメリカ】カリフォルニア州、除草剤ラウンドアップ成分のグリホサートの発がん可能性を認定(2017年7月9日)
【参考】【アメリカ】カリフォルニア州裁、モンサント除草剤の発がん性を認定。約320億円の賠償命令(2018年8月13日)
【参考】【アメリカ】カリフォルニア州上級裁、モンサント除草剤の発がん性を巡る裁判で賠償金を減額(2018年10月26日)
【参考】【アメリカ】サンフランシスコ地裁、除草剤ラウンドアップに発がん性有りと判断。2件目訴訟(2019年3月25日)
今回のガイダンスにより、カリフォルニア州法プロポジション65(1986年安全飲料水及び有害物質施行州法)によりグリホサートの取扱事業者として登録している企業は、「発がんのおそれがある」とする表記を削除した製品ラベル案を90日以内にEPAに提出するよう要請した。
【参照ページ】EPA Takes Action to Provide Accurate Risk Information to Consumers, Stop False Labeling on Products
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