国際標準化機構(ISO)は10月30日、妥当性確認(Verification)や検証(Validation)を実施する第三者保証機関に対する新たな国際標準「ISO/IEC17029(適合性評価-妥当性確認/検証機関に対する一般要求事項)」をリリースした。ISO適合性評価委員会(CASCO)で策定を行った。
ISOが定義する「適合性評価(Conformity Assessment)」とは、製品、プロセス、システム、要員等に関する規格が要求する事項を満たしていることを確認する作業のこと。ISO17000シリーズでは、この「適合性評価」に関する規格を定めており、すでに、人に関する認証機関向けのISO/IEC17024、第三者適合マーク向けのISO/IEC17030等がリリースされている。今回のISO/IEC17029は、ISOを含む規格への適合性(整合性)を第三者保証する機関が準拠すべき規格を定めた。活用は任意。
第三者保証機関に対するISO規格には別に、温室効果ガス分野での妥当性確認・検証機関に対するISO14065や、国際機関や各国で定めている第三者保証機関向けの個別の規格がある。それに対し、今回のISO/IEC17029は、各分野で規定されてきた第三者保証機関向け規格についての一般的なあるべき原則を定めた包括的なもの。そのためISO14065も、今回のISO/IEC17029に準拠するよう2020年に改訂される見込み。
ISO/IEC17029が適用されうる分野には、上記の温室効果ガス算出の他、エネルギー、建設技術、財務管理、工業自動化システム、システムエンジニアリング、人工知能、医療品・医療機器、機械の安全性、設計工学、社会的責任があるという。
ISO適合性評価委員会(CASCO)は、ISO / IEC 17029シリーズの開発にあたり、国際電気標準会議(IEC)や国際認定機関フォーラム(IAF)、国際試験所認定協力機構(ILAC)と協働で、世界中のステークホルダーからの意見を収集した。
【参照ページ】NEW INTERNATIONAL STANDARD FOR VERIFICATION BODIES JUST PUBLISHED
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