米企業倫理推進シンクタンクのエシスフィア・インスティテュートは2月25日、2020年度版「世界で最も倫理的な企業(World’s Most Ethical Companies)」を発表した。今年度の選出企業は51ヶ国132社。そのうち14社は今回が初選出。
エシスフィア・インスティテュートは、2007年より毎年「世界で最も倫理的な企業」リストを発表している。同賞は、自主応募のため、応募しなけば選出対象とならない。企業の選出では、同社の独自評価手法であるEthics Quotient(倫理指数)フレームワークが用いられている。この指数では、企業倫理・コンプライアンス・プログラム(35%)、コーポレートシチズンシップと責任(20%)、倫理文化(20%)、ガバナンス(15%)、リーダーシップ・イノベーション・評判(10%)で構成。従業員、投資家、顧客、その他あらゆるステークホルダーへの影響を包括的に理解しているかどうかが評価される。
エシスフィア・インスティテュートは、「Large Cap Index」と、「世界で最も倫理的な企業」に選出された上場企業の過去5年のパフォーマンスを比較。選出企業の株価は13.5%アウトパフォームしたと分析し、倫理と財務パフォーマンスは連動すると結論付けた。
選出企業の国別数は、米国が101社と圧倒的に多数。英国が4社、カナダが3社、フランス、スウェーデン、メキシコ、アイルランド、インド、日本が2社。米国選出企業は、3M、アフラック、デル、コルゲート・パーモリーブ、イーライリリー、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、ヒルトン、インテル、IBM、ケロッグ、キンバリークラーク、リンクトイン、マンパワーグループ、マスターカード、マイクロソフト、ペプシコ、プルデンシャル、セールスフォース、VISA、キヤノン米国法人など。英国ではアプティブ英国法人、ARM、ナショナル・グリッド、NWG living water、カナダではモントリオール銀行、Capital Power、コヴナントヘルス、フランスではロレアル、キャップジェミニ、スウェーデンではH&M、Elektaなどが選出された。日本は花王とソニー。その他アジア地域では、香港のコナー、タイのDTGO、インドのタタ・スチールとウィプロの2社。
【参考】【国際】2019年版「世界で最も倫理的な企業」、世界128社が選出。日本は2社(2019年2年28日)
【参考】【国際】2018年版「世界で最も倫理的な企業」、世界135社が選出。日本は1社(2018年2月16日)
【参考】【国際】2017年版「世界で最も倫理的な企業」、世界124社が選出。日本は花王の1社(2017年3月30日)
【参考】【国際】エシスフィア、2016年度の「世界で最も倫理的な企業」を公表。日本からは3社が選出(2016年3年23日)
【参考】【国際】エシスフィア、2016年度の「世界で最も倫理的な企業」を公表。日本からは3社が選出(2015年4月4日)
【参照ページ】Ethisphere Announces the 2020 World’s Most Ethical Companies
【選出企業】The 2020 World’s Most Ethical Companies® Honoree List
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