保険監督者国際機構(IAIS)の執行委員会は3月26日、電話会議を開催。新型コロナウィルス・パンデミックが保険セクターに与える影響について議論した。EUでは、保険会社に自社株買いと配当支払の停止を求める動きが出てきた。
IAISの今回の決定では、参加保険会社や金融当局の業務負担軽減のため、2020年における国際資本基準(ICS)の対外秘報告及びIAISが支援する合算手法のデータ収集のタイムラインを見直し、提出期限を10月31日に延長することを決めた。また、ICSと合算手法の比較を検討すための基準開発作業を7月の市中協議で予定していたが、先送りすることも決めた。サポーティングマテリアル(イシューズペーパーや監督上のガイダンスを提供するアプリケーションペーパーなど)の開発も、基本的に最低6か月延期する。
また、新型コロナウイルスの影響評価について、焦点を絞った評価を行うため、近年開発した枠組みを活用してフォワードルッキングなリスク評価を行うことでも合意。金融安定理事会(FSB)と協議しつつ、グローバルな保険セクターにおけるシステミックリスクを軽減するための包括的枠組みの実施に向けた2020年のタイムラインを見直す。
またEUの欧州保険・企業年金監督局(EIOPA)は4月2日、保険会社の資金準備を厚くするため、全ての保険会社と再保険会社に対し、配当支払と自社株買いを停止するよう求めた。マクロ・プルーデンス政策の一環。
【参照ページ】保険監督者国際機構(IAIS)によるプレスリリース(新型コロナウィルス感染症(COVID-19)への対応)の公表について
【参照ページ】EIOPA urges (re)insurers to temporarily suspend all discretionary dividend distributions and share buy backs
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