食品世界大手米カーギルは5月12日、カカオ・サプライチェーン上での児童労働関与を防止するプログラム「児童労働監視改善システム(CLMRS)」を、2025年までに調達元の全5ヶ国全てのカカオ農家に導入すると発表した。各地域ではNGO等と連携し、コミュニティ単位での対策を講じている。
同社は、すでにガーナとカメルーンでCLMRSを導入しており、現在コートジボワールとインドネシアでも導入作業を進めている。今後は、残りのブラジルも含めた全農家に、児童労働監視改善のプログラムを導入していく。
ガーナでは、国際人権NGOケア・インターナショナルと協働。CLMRS導入の他にも、女性や若者に対し、児童労働に関する調査や情報収集を自力で行うための研修を、56コミュニティ、農家8,000人以上実施。今後は、児童労働撲滅に向けた具体的な改善計画の策定を検討。カーギルは、同国の全カカオサプライヤー150社以上にCLMRSの導入を進める。
【参考】【アメリカ】カーギル、国際カカオイニシアチブが開発した児童労働監視システムを導入
【参考】【国際】カーギルとCARE、3年間の提携継続を発表。未開発地域でのコミュニティ開発を実施
カメルーンでは、2019年9月から国際カカオイニシアチブ(ICI)と協働し、CLMRSを導入。オランダ政府からも助成金を受け、農家4,000人以上に対し、パイロットプログラムを実施済み。2020年末までにさらに拡大する予定。
コートジボワールでは、国際カカオ・イニシアチブ(ICI)と協働し、CLMRSを導入。学校に通っておらず、児童労働化リスクの高い500人以上を特定した。1月からは、国際人権NGOセーブ・ザ・チルドレンとも協働し、14歳から17歳の青少年がコーチングと職業訓練を受けられるプログラムを導入。
インドネシアでは、国際人権NGOセーブ・ザ・チルドレンとも協働し、インドネシアのリスク評価を行った上で、CLMRSを導入する。
【参照ページ】Cargill advances child protection efforts in direct cocoa supply chains globally
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら