Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【アメリカ】フェイスブック、データセンター建設で地域電力大手の再エネ化に大きな貢献

 IT世界大手米フェイスブックが、2019年に営業開始したニューメキシコ州の大型データセンターが、地域の電力会社の再生可能エネルギー化を大幅に促進し、地域に巨大な経済効果をもたらしていたことがわかった。IT大手が再生可能エネルギー推進の起爆剤になることへの期待が高まっている。

 今回のケーススタディは、米エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)が5月14日に発表したもの。フェイスブックは、ニューメキシコ州ロスルナスに、1.2km2の大型データセンターの建設を2016年に開始し、同時に同データセーターのための電力調達を再生可能エネルギーにする方針を定めた。これにより、ニューメキシコ州で電力の供給を行うPublic Service Company of New Mexico(PNM)が、大規模な太陽光発電所や風力発電所を建設することにつながった。

 PNMの電源構成は、2013年には、石炭火力発電38.2%、ガス・石油火力発電36.5%、原子力発電15.6%、再生可能エネルギーが9.6%だったが、フェイスブックがデータセンターを建設した2016年から大幅に転換。2019年時点で石炭火力発電が27.6%にまで下がり、再生可能エネルギーが22.0%へと伸長した。PNMは現在もフェイスブック向けの再生可能エネルギー発電所の建設を進行中。2023年には、石炭火力発電が6.1%、再生可能エネルギーが43.0%になる見込み。

 データセンターは、2019年10月に運転を開始。2021年の時点でPNMが保有する再生可能エネルギー発電設備容量のうち37%に相当する396MWがフェイスブック向けになる。

 フェイスブックによるデータセンター建設は、ロスルナス市政府にとっても大幅な経済効果があった。データセンターでの雇用創出200人だが、それに加えて再生可能エネルギーでの雇用創出効果は直接雇用で2,000人、間接まで入れると3,000人となる。市政府の法人税(GRT)税収は、同データセンター建設前の2015年度と比較すると、営業開始後の2019年度は83%も増加した。

 フェイスブックは、ユタ州、アトランタ州、ジョージア州でもデータセンターの建設を進めており、完成すると全米11ヶ所となる。IEEFAは、新型コロナウイルス・パンデミックでオンライン・サービスの需要が大幅に伸びる中、再生可能エネルギー発電が地域の雇用を創出すると期待している。

【参照ページ】Corporate Case Study: Facebook’s Green Energy Goals Are Speeding the Transition of New Mexico’s Electricity Sector

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。