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【国際】マイクロソフト、気候ムーンショットを重視。大胆なCO2削減目標で組織改革を展開

 IT世界大手米マイクロソフトは1月28日、同社が1年前に発表していた2030年までに二酸化炭素ネット排出量マイナス(カーボンネガティブ)を実現し、2050年までに1975年創業以来の全排出量をゼロにする目標について、1年経過後の進捗状況を発表した。

【参考】【アメリカ】マイクロソフト、2030年カーボンネガティブ、2050年に1975年以降の全排出量相殺を宣言(2020年1月21日)
【参考】【国際】マイクロソフト、事業・製品・包装で2030年カーボンニュートラル宣言。サーキュラーエコノミーが軸(2020年8月7日)

 1年間の成果では、同社の自社事業での二酸化炭素排出量を6%分、73万tを削減できる見通し。また世界中で展開された26プロジェクトからのカーボンクレジットも購入し、合計130万tの削減につなげた。データはデロイトが外部保証し、年次のサステナビリティ報告書の中で開示された。さらに2021年7月からは、二酸化炭素排出量と役員報酬を連動させることも決めた。

 2020年の削減分に関しては、新型コロナウイルス・パンデミックによる社会経済の低下の影響もあり、その分については「持続可能な削減」とはみなせないとの考えを示した。そのため、さらに削減を進めるため、内部炭素価格制度の対象を、同社が従来から実施してきたスコープ1とスコープ2だけでなく、スコープ3も加えることを表明した。スコープ1とスコープ2に対しては、1t当たり15米ドルの価格を加味し事業性を評価していたが、2020年7月1日からスコープ3でも1t当たり5米ドルを加味し、毎年引き上げる運用を行っている。すでにXboxやPower BIでサプライヤーからの削減効果が生まれている。

 130万t分のカーボンクレジット購入は同社史上最大。しかし量以上に、その狙いを「ムーンショット」という言葉で表現した。すなわち、月に到達するという目標があって初めて、地球軌道上に宇宙飛行士を打ち上げることができるということから、大胆な目標を立てなければ、小さなステップも生まれないという考えを示した。

 カーボンクレジットに関しては、2020年7月に公募を実施。当初100万t分の購入予定が、40ヶ国以上から79の応募者から合計189のプロジェクトが応募された。カーボンオフセット量の総計は5,500万tと膨大で、内容を吟味し、今回は130万tの購入で落ち着けた形。一方、採用されなかったプロジェクトも、同社は公表を実施し、他社が購入できるようアシストした。これによりオフセットそのもののプロジェクト活性にもつなげたかったという。

【参照ページ】One year later: The path to carbon negative – a progress report on our climate ‘moonshot’

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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