高級アパレル世界大手仏LVMHモエ ヘネシー・ルイヴィトンと国連教育科学文化機関(UNESCO)は5月22日、アマゾンでの森林破壊防止に向けた共同プロジェクトを、ボリビアとエクアドルで開始すると発表した。同アクションは、UNESCOのプログラム「人間と生物圏計画(MAB計画)」および、LVMHの世界中で動植物の生息地5万km2 の保護を行うイニシアチブ「LIFE 360」の一環。
両者は、森林保全と劣化した土地の再生、持続可能な雇用と地域住民の収入源の確保を課題視。今回のプロジェクトに500万ユーロ(約6.7億円)を拠出する。
ボリビアでのプロジェクトは、UNESCOのベニ生物圏保護区でのアグロフォレストリーの展開。現在、同地では、アマゾン原住民Tsimaneやマニキ川流域の住民が小規模の輪作を行っているが、近年、周辺の森林で、特に在来種のマホガニーの伐採が進んできている。そのため、プロジェクトでは、現地の4つのコミュニティに対し、在来種のマホガニーの植林とともに、プランテン、コーヒー、カカオ、シトラス等の作付を行い、森林と農業を両立させるアグロフォレストリーを試みる。これにより、現地農家の所得向上を図るとともに、森林火災の防止にもつながる。
エクアドルでは、UNESCOのヤスニ生物圏保護区で、若年雇用創出と環境保全を追求する。現在、リモンコチャ地区では、水・衛生・廃棄物管理等の基本的なサービスへのアクセスが確立しておらず、プラスチック汚染も進行。そこで、現地の若者が2019年に設立したプラスチック・リサイクル組織Mushuk Sachaを支援し、現地の若者23人に4日間の廃棄物回収のトレーニングを行い、新たな雇用を創出する。
【参照ページ】LVMH & UNESCO take joint Amazon project further on International Biodiversity Day
【画像】LVMH
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