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【国際】アボット、栄養課題対策センター設立。専門家や政府、NGO等協働。大規模なソリューション検討

 米製薬大手アボットは9月30日、栄養課題対策センター「Abbott Center for Malnutrition Solutions」を設立すると発表した。同アクションは、栄養課題・慢性疾患・感染症への治療変革を目指す同社の2030年サステナビリティ戦略の一環。10年以内に30億人以上の生活改善も目標としている。

 同センターでは、栄養専門家等と協働。幼児、母親、子供、高齢者、栄養アクセスができていない人々等、世界で最も社会的に弱い立場にある人々の栄養不足の特定・予防・改善に注力する。

 同社は、発育阻害、低体重、消耗症、過体重等の4つの栄養課題全てを視野に入れる。発育阻害とは、子どもが年齢に対して健全な身長下回ること。世界中で5歳未満の幼児約1.5人が発育阻害だという。低体重とは、成人が健康的なBMIを下回ること。世界中で約4.6億人が低体重に該当する。消耗症とは、身長に対する健康体重を下回ること。5歳未満の幼児では、4,500万人が該当する。過体重とは逆に、身長に対する健康体重を上回ること。世界中で成人19億人が過体重または肥満に該当し、5歳未満の幼児では3,900万人が過体重に該当する。

 栄養課題は、発育阻害、低体重、消耗症、過体重に同時に着手する必要があるため、複雑な課題。紛争、環境危機、経済的不安定性にも影響を受け、特に社会的に弱い立場にある人々はその影響が大きい。

 今回設立の同センターでは、「専門家の招集」「ソリューション共同開発」「科学技術・イノベーション活用」「持続可能な設計」の4つの柱で栄養課題の解決を進める。専門家の招集では、栄養不良の専門家との対話を通じ、複眼的に課題を理解。栄養不良に対する認知を高め、栄養不良人口を削減するためのエンゲージメントを進める。

 ソリューション共同開発では、世界の各地域からの専門家で構成された諮問委員会を発足。各地の地域ニーズを把握し、企業や起業家、政府、NGO等との共同ソリューション設計や助けになるパートナーとのマッチングを行う。

 科学技術・イノベーション活用では、ハイチで展開するピーナツをベースにした食品「Nourimanba」、インドでの「ウルトラ・ライス」、児童の二の腕に巻くことで健康状態を計測する「MUAC 」を活用。栄養課題イニシアチブ「Malnutrition Quality Improvement Initiative(MQii)」も進める。

 持続可能な設計では、単一プロジェクトだけでなく、大規模かつ横断的に展開できるソリューション設計を行う。

【参照ページ】ABBOTT COMMITS TO REDUCING MALNUTRITION GLOBALLY WITH LAUNCH OF ABBOTT CENTER FOR MALNUTRITION SOLUTIONS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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