アパレル世界大手米ラルフローレンの財団「ラルフローレン企業財団」と、米NGOソイル・ヘルス・インスティテュートは10月26日、米国リジェネラティブ・コットン基金(USRCF)を設立したと発表した。ラルフローレン企業財団が500万米ドル(約5.7億円)を寄付し、ソイル・ヘルス・インスティテュートが運営する。
同基金は、米国で綿花農地100万エーカー(約40万ha)以上でリジェネラティブ農業を実践する農家を支援し、2026年までに100万tの二酸化炭素を固定することを目的としている。同様のアクションは世界初。全米綿花評議会、Cotton Incorporated、Field to Market等の基金運営に参画する。
現在、リジェネラティブ農業の農法のうち、米国ではカバークロップ管理が8%、不耕起栽培は21%にとどまっている。USRCFは綿花農家にカバークロップや不耕起栽培を導入できるよう支援する。最終的には、農家の収益性向上までを狙う。
ソイル・ヘルス・インスティテュートは、同基金を通じ、綿花農家と連携し、環境、社会、経済面でのメリットの測定とモニタリングをサポート。さらに、同機関が開発した独自手法「土壌健康・土壌炭素ターゲット」を通じ、土壌の健康状態と炭素固定量を測定する。さらに、USRCFは、インクルージョンの考えも導入し、歴史的黒人大学(HBCU)と連携し、人種マイノリティの教育・育成も同プログラムに組み込む。
ラルフローレンは、調達素材全体の80%以上がコットン。そこで同社は、2025年までにコットンを含む主要素材でのサステナビリティ調達割合を100%にすることを目標として掲げている。
USRCFは、まず、アーカンソー州、テキサス州、ミシシッピ州、ジョージア州の4州で活動を開始。アラバマ州、ノースカロライナ州、ミズーリ州、カリフォルニア州、オクラホマ州への拡大も視野に入れている。同9州で、米国の綿花生産の85%を占める。
【参照ページ】RALPH LAUREN CORPORATE FOUNDATION AND SOIL HEALTH INSTITUTE UNVEIL NEW U.S. REGENERATIVE COTTON PROGRAM
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