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【アメリカ】政府、気候レジリエンスで連邦政府機関の適応策加速。公務員向け大規模人材育成も

 米バイデン政権は10月6日、各連邦政府機関自身の気候変動適応を強化する政策を打ち出した。旱魃、猛暑、山火事、洪水、ハリケーン等の深刻な気象現象が米国社会を襲っているため、対策を強化する。2021年だけで米国経済で1,450億米ドル(約21兆円)の損害が出たという。

 米連邦政府では、バイデン政権誕生以降、2021年2月に各省庁に気候変動適応計画を策定するよう命ずる大統領令に署名。同10月には各省庁から気候変動計画が発表。2022年9月からは、連邦政府機関の発注担当公務員向け大規模研修を開始し約1,500人が対象。さらに同プログラムは、米連邦調達研究所(FAI)の登録者25万人以上も受講が可能となっている。

 今回の発表では、まず、連邦政府機関自身の気候変動適応を進めるため、政府施設、インフラ、重要資産のリスク軽減のためのデータとツールを分析。例えば、国防総省(DOD)は、DOD気候評価ツール(DCAT)を使用する主要施設および管理地の数を157から1,900以上に拡大した。共通役務庁(GSA)も、発注要件に気候変動的要件を組み入れ始めている。

 連邦政府のサプライチェーン対策では、エネルギー省(DOE)は、主要技術のサプライチェーンの確保を強化。特に17の国立研究所で大容量バッテリーの増設に着手。環境保護庁(EPA)は、気候変動リスクから研究機器と地域研究所を保護し、自然災害時にスーパーファンド・サイトと緊急対応活動を継続するためのサプライチェーン・リスク管理計画を策定した。国防省省は2022年、連邦政府間の国内リチウムバッテリーのサプライチェーンを調整する「先進電池のための連邦コンソーシアム」を発足。重要な施設にマイクログリッド機能を構築することで、レジリエンスを高めることにもコミットしている。

 労働省は、気候適応計画委員会を設立し、連邦職員と70以上の業種の労働者を気候変動リスクから保護する機構適応イニシアチブを発動。猛暑からの労働者保護も含まれる。農務省と内務省も同様のアクションを開始した。地域毎の気候変動リスクの特定ではEPAが支援する。

【参照ページ】FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Strengthens the Federal Government’s Resilience to Climate Change Impacts

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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