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【国際】ボーダフォン、欧州・アフリカ農家とデジタル化で調査結果。気候変動が最大脅威

 英通信大手ボーダフォンは11月8日、欧州とアフリカの農家とデジタル化に関する調査結果を発表。気候変動が最大脅威と捉えられており、レジリエンス高く持続可能な農業には、デジタル化が重要と強調した。

 今回の調査は、欧州とアフリカ13カ国の農家600人以上を対象に、英リサーチSavanta ComResが実施。農場のデジタル化に対する姿勢、直面している環境問題、サプライチェーンや設備・資材コストの上昇に影響を与える現在の地政学的・社会的プレッシャーを確認した。

 欧州とアフリカ農家の最大の脅威は、気候変動。欧州では97%、アフリカでは93%が、気候変動が農場の経済的な存続にある程度影響を及ぼしていると回答した。その他には、ウクライナ戦争による燃料・エネルギーコストの上昇、作物・家畜の市場価格の低下、公共セクターからの支援不足等が脅威として挙がった。

 また今回の調査では、農家がすでにデジタルツールを活用した肥料や水消費量の削減を通じ、土壌の健全性を高めていることが明らかになった。欧州では88%、アフリカでは89%が、デジタル技術が将来の農業の成功に役立つと回答。欧州では96%、アフリカでは94%が、今後12ヶ月間で、気候変動への対応のため、デジタル分野へさらに投資する意思も示した。

 特にスマート農業ソリューションには、農家からの注目が集まっていると分析。ドローン、車両モニタリング装置、自律走行車、人工知能(AI)、ブロックチェーン技術、スマートフォンアプリケーション等を活用することで、天候や土壌の状態、コストや市場価格のモニタリングが可能になる。デジタル農業技術の活用は、今後も拡大する見込み。

 一方、デジタル技術の普及には障壁もあると言及。欧州の92%、アフリカの87%は、デバイスやハードウェアのコストを課題視し、政府支援を求めていることも明らかになった。欧州で40%、アフリカで54%の農家が、デジタルソリューションの使用方法に関するトレーニングの受講を希望している。コネクティビティでも、欧州では35%、アフリカで36%が、農場でのデジタルツール活用のためのモバイルインターネット接続性の改善を求めていた。

 ボーダフォンは、農業用IoTセンサーから収集したデータを視覚化するクラウド・プラットフォーム「MYFARMWEB」を通じ、農家のデジタル化の支援が可能と強調。同サービスは2022年、南アフリカ、サハラ以南のアフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、米国西海岸、欧州での実証利用を開始済み。すでに世界の大規模商業農場8,500以上にサービス提供を行っている。

 また同社のデジタルプラットフォーム「コネクテッド・ファーマー」では、小規模農家の情報、投入資材、融資、バイヤーへのアクセスを支援。サハラ以南のアフリカで小規模農家230万人の生産性、収益、回復力の向上を進めている。

 同プラットフォームでは、トレーニングや農業実践に関する情報等も提供。新型コロナウイルス・パンデミック下では、アフリカ東部・南部の農家20万人以上が、地元政府から種子、肥料、作物保護の補助金を申請・確保できるよう支援し、農村部の食糧安全保障の改善に重要な役割を果たした。

【参照ページ】Farmers say digital technologies key to productivity and sustainability, but urgent government support is needed
【画像】Vodafone

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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