石油化学世界大手サウジ基礎産業公社(SABIC)は3月9日、エチレンやプロピレン等のオレフィン類を製造するクラッカーを電化するフィンランド重化学工業向け電化技術開発Coolbrookの電化技術「RDR(RotoDynamic Reactor)」を評価する契約を締結したと発表した。
SABICは、2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)が目標。今回のクラッカーの電化は、製造設備からの二酸化炭素排出量削減の一環。再生可能エネルギーと組み合わせることで、エチレンとプロピレン生産関連でのスコープ1、スコープ2排出量を90%以上削減できる見込み。
SABICは、クラッカーの電化では、すでに2022年9月、BASFとリンデとともに、世界初の電気加熱式蒸気分解炉の大規模実証プラントの建設を発表済み。2023年後半には、試運転を開始予定。さらに3社は、今後数年以内に製造施設の一つで、電気加熱式蒸気分解炉をフル稼働させることを目標にしている。
【参考】【ドイツ】リンデ、SABIC、BASF、電気加熱式蒸気分解炉の大規模実証プラント建設着工。世界初(2022年9月12日)
Coolbrookは2011年に創業したスタートアップ企業。また、SABICは、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のSABICベンチャーズを通じ、電化技術の分野にも積極投資している。
【参照ページ】SABIC AND COOLBROOK ANNOUNCE COOPERATION TO ADVANCE THE ELECTRIFICATION OF STEAM CRACKERS
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