韓国科学技術情報通信部は11月23日、「デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じたカーボンニュートラル促進計画」を発表した。関係省庁が集まる「2050カーボンニュートラル・グリーン成長委員会」で承認された。
韓国政府は4月、「カーボンニュートラル国家基本計画」を発表し、各省庁が推進する政策でデジタルの重要性を強調。11月のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議でも、尹錫悦大統領は「気候危機は持続可能な未来のための最も緊急な課題」と言及し、対策を強化することを打ち出していた。
今回策定の計画は、全産業部門の二酸化炭素排出量削減促進、デジタル部門の高効率化・低電力化、グリーンデジタル・エコシステム構築の3つ戦略を掲げた。
全産業での削減促進では、AI、ビッグデータ、デジタルツイン等を活用したソリューションを開発していく。具体的には「エネルギー」「モビリティ」「不動産」「農業・水産業」「サーキュラーエコノミー」「ライフスタイル」の6つの分野を注力分野とした。韓国政府は、ソリューションの横展開も意識し、ソリューション開発企業のビジネスモデル・コンサルティングや、中小企業を対象とした支援を強化する。
デジタル部門の高効率化・低電力化では、今後デジタル分野による電力需要は大幅に増加することを見据え、低電力・高性能のデータセンター技術を開発していく。サーバー、データベース、ラック等のIT装備の省エネ、冷却・空調及び電力設備等のインフラ施設の低電力化、エネルギー消費モニタリング・最適化のための統合制御ソリューション技術を開発する予定。エネルギー最適化でのAI活用や、省エネ性能を引き出すための5Gや6Gの電子部品にも力を入れる。
グリーンデジタル・エコシステム構築では、カーボンニュートラル関連データが円滑に供給されるよう、省庁間の協議を通じ、公共データの開放を拡大。民間データ活用のための共有基盤を構築する。また、カーボンニュートラル関連データを便利な方法で使用できるよう、炭素空間地図等のプラットフォームも高度化する。
他にも、二酸化炭素排出量を測定・報告・検証(MRV)する技術も開発し、支援体系も高度化する予定。例えば、産業部門別のカーボンニュートラル技術の削減データベースの開発や、削減ポテンシャルマネジメント及びプラットフォーム技術も開発する考え。
【参照ページ】과기정통부, 디지털 중심 탄소중립 박차
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