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【国際】IEA、化石燃料発電より再エネコスト低いと分析。再エネへの予算振分け提唱

 国際エネルギー機関(IEA)は5月30日、クリーンエネルギー転換によるコストメリットに関して分析した報告書を発表した。

 同報告書は、公正かつ手頃な価格のエネルギーシステムを実現するためのクリーンエネルギー転換の戦略を分析したもの。2050年までにカーボンニュートラルを達成するためには追加投資が必要となるが、現在の政策設定に基づくシナリオ(STEPS)と比較して今後10年間で世界のエネルギーシステムの運用コストを半減できることを示した。

 同報告書では、世界的なエネルギー危機による化石燃料の価格高騰と、関連する生活コストの上昇により手頃なエネルギー価格への懸念が高まっているとした。世界の消費者は2022年に政府からの補助金を含めても一人当たり1,200米ドル(約19万円)以上をエネルギーコストに費やしており、過去5年間の平均より約20%高い。高騰したエネルギー価格は主に貧困層に大きな影響を与え、EUでは10人に1人に当たる約4,000万人が自宅で十分に暖房を使うことができなかった。

(出所)IEA

 エネルギーや設備別のコスト競争力を比較すると、化石燃料よりも太陽光発電や風力発電のコスト競争力が高い。電気自動車(EV)は内燃機関自動車よりも初期コストが高い場合が多いが、運用コストを節約できるとした。

(出所)IEA

 IEAのNZE2050シナリオとSTEPSにおける2035年のエネルギー供給コストを比較した場合、NZE2050シナリオの方がコストが低くなる。化石燃料の購入費用が減少しエネルギー供給に関する運用コストが削減されるためだとした。

(出所)IEA

 クリーンエネルギー転換を実現しコストメリットを享受するためには、より高いレベルの先行投資を行う必要がある。しかし、クリーンエネルギーをより必要とする新興国や途上国におけるクリーンエネルギープロジェクトのリスクが高いと認識されているため資金調達の妨げになっている。また、化石燃料への補助金等の既存燃料への優遇政策の影響も大きいとした。世界の化石燃料への補助金は2023年に約6,200億米ドル(約97兆円)であり、消費者向けのクリーンエネルギー投資への支援額は700億米ドル(約11兆円)しかない。

 公正かつ手頃な価格のエネルギーが多くの人々に行き渡るために政策介入が極めて重要だとした。具体的な支援策として、化石燃料補助金を最も脆弱な立場にある人々に焦点を当てた支援に置き換える、高効率の家電製品を入手しやすくする、公共交通機関や中古EV市場への支援の強化等を挙げた。

 また、クリーンエネルギーへの移行においても地政学的リスクが要因となり、価格ショックのリスクやエネルギー安全保障等のリスクへの警戒を続ける必要があるとした。加えて、異常気象やサイバー攻撃も重要なリスクとなるため、レジリエンスとデジタルセキュリティへの十分な投資も極めて重要だとした。

【参照ページ】Rapid rollout of clean technologies makes energy cheaper, not more costly 【参照ページ】Strategies for Affordable and Fair Clean Energy Transitions

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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