
欧州委員会のティエリー・ブルトン欧州委員は8月12日、Xオーナーのイーロン・マスク氏に対し、同社にはデジタルサービス法(DSA)に基づく有害コンテンツの取締責任があることを想起させる書簡を送付した。書簡の内容はブルトン欧州委員のXアカウントで公開された。
ブルトン欧州委員は、書簡の冒頭で、英国で発生した暴動事件や、マスク氏がドナルド・トランプ米大統領候補との対談をライブ配信する計画について触れ、欧州委員会が同氏の動向を注視していることを伺わせた。
英国暴動時間に関しては、「イギリス各地で暴動に参加している者たちを、イギリス政府が南米フォークランド諸島に追放するため、緊急強制収容所を現地で建設している」という捏造ネット記事を、英国の極右政党「ブリテン・ファースト」のアシュリー・サイモン共同代表が「私たちはみんなフォークランドに送還される」とコメントをつけ拡散。そのポストを、マスク氏がさらに「強制収容所」とコメントし拡散していた。マスク氏の同ポストは170万回以上閲覧された段階で、削除されている。サイモン氏の投稿も同じく削除されている。
ブルトン欧州委員は今回、XはDSAに基づく超大規模プラットフォーム(VLOP)に指定されており、現在欧州委員会の調査を受けていることを強調。同法に基づく有害コンテンツへの対処を適切しなければ、罰金が課せられることになると警告した。また、マスク氏自身が発信する有害コンテンツに関しても、Xには対処する義務があることにも言及した。
ブルトン欧州委員は、書簡を公表したポストの中で、「With great audience comes greater responsibility(観客が多ければ責任も大きくなる)」とコメント。このポストに対し、マスク氏は引用ポストし、「正直なところ、本当はこの『トロピック・サンダー』のミームで返事をしたかったのだが、私はそんな無礼で無責任なことは絶対にしない!」とコメント。同ポストには「文字通り、てめえの顔面をファックしろ」という画像が添付されており、マスク氏はブルトン委員を挑発する対応をとった。
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