
国際オリンピック委員会(IOC)は8月6日、「IOC気候アクション・アワード2024」の受賞団体・受賞者を発表した。国内オリンピック委員会(NOC)5団体、国際競技連盟(IF)5団体、アスリート5人が表彰された。
同アワードは、ワールドパートナーのデロイトが後援。スポーツが気候変動に与える影響の軽減を目的とした革新的なプロジェクトを讃えている。
国内オリンピック委員会部門
- チリ・オリンピック委員会:カーボンフットプリント削減、廃棄物リサイクル、地域社会への影響力に重点を置いた包括的なサステナビリティ戦略を策定。SNS、テレビ、ラジオ等でアスリートの声を活用し、サステナビリティについて発信。
- ギリシャ・オリンピック委員会:照明システムの交換、持続可能な調達方法に関する職員教育、包括的な廃棄物管理計画等を実践。
- モーリシャス・オリンピック委員会:旅行と調達に焦点を当てた包括的なカーボンフットプリント削減計画を策定。
- スペイン・オリンピック委員会:4,500kgのスポーツウェア古着を回収し、2024年パリ五輪で使用したスペイン国旗を製造し、将来大会でも再利用。選手に支給するキットの数も削減。
- スイス・オリンピック委員会:「スイスオリンピック気候基金」を通じ、各競技連盟等の温室効果ガス排出削減を支援。
国際競技連盟(IF)部門
- 国際バイアスロン連合(IBU):欧州放送連合(EBU)と協力し、テレビ局の2023/24年ワールドカップシーズン中の温室効果ガス排出量を算定。将来排出量を削減できる分野を特定した。IFとして初めて、主要イベントの放送排出量を体系的に削減することも検討した。
- 国際カヌー連盟(ICF):イタリアカヌー連盟とともに、カヌー競技の環境マネジメントとサーキュラーエコノミーのベストプラクティス50を特定したプログラム「環境サーキュラー知識の開発」(DECK)を開発した。
- 国際ホッケー連盟(FIH):人工芝業界と協力し、ホッケーピッチに必要な水の量を削減する新技術「ドライターフ」を開発。水削減長期目標を設定するとともに、乾いた芝生の上でも最高のプレーができるように、ボールと路面とスティックの接触点で水を放出する「ウェットボール」も導入した。
- ワールドローイング:ボート競技団体として、「スポーツを通じた気候行動枠組み」及び「スポーツを通じた自然枠組み」の双方の第1弾署名者。世界自然保護基金(WWF)と提携し、水保全プログラム「The Water Wardens 」を展開中。
- ワールドラグビー:ラグビー大会での温室効果ガス排出量報告ツール(CERT)を開発。
アスリート部門
- クリストファー・ブレビンズ(マウンテンバイク、米国):気候変動問題を掘り下げるマルチメディア・プロジェクト「Where do we land?」を展開。
- イモージェン・グラント(ボート競技、英国):UKナショナル・トレーニング・センターのサステナビリティ・グループの一員として、河川の健康と水質を改善する「Clean Water Sport Alliance」の立ち上げに貢献。また、リバーズ・トラストのアンバサダーとして、アスリートの責任について英国内の数多くのイベントで講演。
- リナ・テイラー(ビーチバレー、ブルガリア):政府系企業やNGOの専門家に対し、気候エグゼクティブ・コーチング事業を実践。わずか2年で、30カ国60組織で2,000人以上を指導。
- マリオン・テノー(スキー、カナダ):WSPカナダと共同で自身の移動カーボンフットプリントの算定手法を開発。ル・ルレ財団と協力し、廃棄物管理システムの改善、持続可能な調達、観客輸送の最適化に焦点を当てたプロジェクトを実施。
- オリバー・ショルフィールド(ホッケー、カナダ):スポーツに特化したサステナビリティコンサルタンティングト会社 「Racing to Zero 」を共同設立。
【参照ページ】IOC announces finalists for Climate Action Awards 2024
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