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【インド】証取委、ESG債規制枠組み創設へ。証券化要件の設計にも意欲。国際原則重視

 インド証券取引委員会(SEBI)は8月16日、2017年に導入したグリーンボンド上場の規制枠組みの範囲を拡大し、幅広いサステナブルボンド(ESG債)に広げる案を示した。9月6日までパブリックコメントを募集する。

 SEBIでは、設置されたワーキンググループから、グリーンボンドとサステナビリティ・リンクボンドにまで対象を広げる提言がまとめられていた。また、インドの経済団体「インド産業連盟(CII)」からも、サステナブルファイナンスによる資金調達手段として、ESG債全般を含めるよう意見表明もあった。

 2023年に改訂された現行のSEBI規制枠組みでは、グリーンボンドの資金使途として公害防止や環境効率の高い製品までを対象としており、グリーンボンドのサブカテゴリーとして、ブルーボンド(水管理・海洋セクター関連)、イエローボンド(太陽エネルギー関連)、トランジションボンドの概念も導入している。

 今回示した案では、国際資本市場協会(ICMA)の各ガイドラインや、気候債券イニシアチブ(CBI)の気候債券基準(CBS)を検討対象とし、ESG債の発行時開示や発行後継続開示の要件を設計していく考え。パブリックコメントでは、他に検討対象すべき国際ガイドラインについても意見を求めている。

 さらに債券や融資を原資産とする証券化の規制枠組みについても言及。「サステナブル証券化負債証券」の概念を確立し、原資産の適格性の検討では、ローン市場協会(LMA)等が策定したサステナビリティ・リンク・ローンも含める案も示した。

 ESG債とサステナブル証券化負債証券の双方に対しては、セカンドオピニオンの取得を必須とする方向性で調整している。SEBIはすでにESG評価機関に対して、政府登録を義務化する法規制を導入し、規制に対応できないとしてS&PグローバルとSustainalyticsが撤退済み。今回の発表では、SEBI登録のESG評価機関に対し、セカンドオピニオンの提供を認める道を拓こうとしており、ESG評価機関にとって新たな検討テーマとなる。

【参考】【国際】英財相、ESG評価機関規制の2025年立法に意欲。政策介入独立性が世界的なカギに(2024年8月12日)

 インド財務省は別途、インド版環境タクソノミーの策定政策も掲げており、完成したタクソノミーがESG債の資金使途等に影響を与える可能性もある。

【参照ページ】Consultation paper on expanding the scope of Sustainable Finance framework in the Indian securities market

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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