ENEOSホールディングス傘下のENEOSと北海道立総合研究機構は11月28日、大規模ブルーカーボン創出に向けた検証を目的とし、北海道周辺海域にて海藻類を対象とした調査および養殖試験を開始したと発表した。
両者は、二酸化炭素吸収源として期待されているブルーカーボンの創出を目指し、北海道周辺海域に生育する昆布類等の海藻類を対象にその特性や生態について調査。海藻類の成長に適した育成環境や効果的な育成手法に関する実証を進め、ブルーカーボンとしての二酸化炭素吸収・固定効果を検証する。
北海道立総合研究機構は、海洋環境の保全や水産物の安定供給に関する試験研究を進めており、そのうち稚内水産試験場では、北海道における昆布養殖業の振興と地域水産業の発展に寄与することを目的とし、気候変動に適応した昆布養殖技術の開発および改良を進めている。今回のプロジェクトでも、同研究機構が持つ海洋・水産分野での豊富な知見を活かす。
ENEOSは、スコープ1と2の温室効果ガス排出量を2040年度までに2013年度対比73%削減、2050年度までにカーボンニュートラルを実現する目標を設定しており、ブルーカーボンや森林由来のJ-クレジット創出等、二酸化炭素の自然吸収増加でオフセットする構想も深めている。これまでも、海草・海藻藻場再生事業においてカーボンクレジット（Jブルークレジット）の認証・取得や産官学連携による大規模ブルーカーボン創出の検討を重ねていた。
【参照ページ】大規模ブルーカーボン創出に向けた調査および養殖試験の開始について
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