Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の97%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【アメリカ】シーメンス、商業施設・工場の脱炭素シミュレーションツールを無料公開。ROIも

 総合電機世界大手独シーメンス傘下のシーメンスファイナンシャルサービスは9月24日、不動産向けのカーボンニュートラル実現ツール「Decarbonization Business Optimizer(DBO)」をリリースした。無料のオンラインツールとしてAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)上に構築した。

 同ツールは、米エネルギー省(DOE)、米環境保護庁(EPA)、エネルギー省の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)を含む米政府機関のデータを集約し、シナリオ作成や最適化計算ができるようにしたもの。商業施設や工場の立地、タイプ、規模に基づき、ベースラインの温室効果ガス排出量評価と、カーボンニュートラルに向けた選択肢を提示する。

 同ツールの特徴は、地域データを用いているため、米国全国平均ではなく、地域毎のベースライン比較やエネルギーコスト比較ができる。ソリューションとしては、太陽光発電パネル、コンバインドサイクル(熱電併給:CHP)、熱エネルギー貯蔵、蓄電等、自社にとって最も合理的な発電・エネルギー貯蔵技術の組み合わせを検討することが可能。また、特定の技術や系統停電への耐性、予算上限等の希望に基づいて、カスタマイズしたシナリオを作成することもできる。推定投資収益率(ROI)のサマリーも提示できる。

 さらに同ツールは、アマゾン・サステナビリティ・データ・イニシアチブ(ASDI)を通じて公開されているデータを活用し、建材の熱特性の推定もサポートしている。ASDIでは、サステナビリティを重視する政府機関と協力し、気象観測・予測データ、気候予測データ、人工衛星画像、水文データ、大気質データ、海洋予測データ等の主要なデータセットをAWSクラウド上でホストし、展開している。

 同ツールは、シーメンスファイナンシャルサービスと、シーメンス中央研究開発部門「シーメンス・テクノロジー」と共同開発。AWSを活用することで、DBOを常時稼働させるのではなく、必要なときだけ稼働させ、ワークロードのカーボンフットプリントを削減している。最近の研究では、AWSのインフラはオンプレミスに比べて最大4.1倍効率的であり、ワークロードがAWS上で最適化された場合、関連するカーボンフットプリントは最大99%削減できると推定されている。

【参照ページ】Siemens launches digital decarbonization tool at Climate Week NYC to help simplify the path to net-zero facilities

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。