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【国際】バンガード、議決権行使選択オプション2つ追加。対象投資信託も2500億ドルに

 投資運用世界大手米バンガードは11月18日、個人投資家を対象とした議決権行使選択プログラム「プロキシー・ボーティング・チョイス」を適用する対象投資信託と新たな選択オプションを追加したと発表した。

 同社は2023年2月、個人投資家毎に異なる議決権行使方針に対応するため、「プロキシー・ボーティング・チョイス」の実証運用を開始。インデックス投資信託3本を同プログラムの対象に選定。さらに2023年12月には対象投資信託を5本に拡大し、適用ファンドの運用資産総額が1,000億米ドルとなった。

  • Vanguard S&P 500 Growth Index Fund
  • Vanguard Russell 1000 Index Fund
  • Vanguard ESG U.S. Stock ETF
  • Vanguard Mega Cap Index Fund
  • Vanguard Dividend Appreciation Index Fund

 2024年株主総会シーズンでは、3つの選択オプションが用意された。

  • 取締役会整合ポリシー:投資先の取締役会の推奨に従う
  • 第三者ESGポリシー:議決権行使助言会社の推奨に従う
  • バンガード助言ポリシー:長期的な株主リターンの最大化の観点から各ファンドの評議員会の推奨に従う

 同プログラムの個人投資家のオプション選択の動向では、取締役会整合ポリシーが30.3%、第三者ESGポリシーが24.4%、バンガード助言ポリシーが43%、「行使しない」が2.3%だった。また5つのファンドのうち、「Vanguard ESG U.S. Stock ETF」については、第三者ESGポリシーが78%と圧倒的に多く、それ以外では第三者ESGポリシーは20%前後だった。

 今回の発表では、2025年株主シーズンでは、新たに3つの投資信託を対象に追加する。合計8本の運用資産の合計は2,500億米ドルにまで拡大する。

  • Vanguard High Dividend Yield Index Fund
  • Vanguard Tax-Managed Capital Appreciation Fund
  • Vanguard Tax-Managed Small-Cap Fund

 また、第三者ESGポリシーに関しては、グラス・ルイスの助言を採用することとし、名称が「グラス・ルイスESGポリシー」となった。さらに新たに2つの選択オプションを追加した。

  • ミラー・ボーティング・ポリシー:他の株主の投票結果に按分する。按分投票が合理的に実行できない場合は未投票にする。
  • イーガン・ジョーンズのウェルス・フォーカス・ポリシー:議決権行使助言Egan-Jones Proxy Servicesの推奨に従う(政治的または社会的アジェンダに影響されることなく、コーポレートガバナンスと経営判断の主要な焦点であるべきであるという信念に基づく)。

 米投資運用大手が、米共和党陣営から、反ESG政治運動に対する攻撃に苛まれる中、運用大手は、議決権行使を自らの意思ではなく、アセットオーナーの意思によって行うという大きな方向性を見出している。ブラックロックも同様に、「気候・脱炭素スチュワードシップ・ガイドライン」を発表し、アセットオーナーの意向に従うプログラムを用意している。

【参考】【国際】ブラックロック、気候スチュワードシップ方針発表。取締役選任や株主提案での賛否基準も(2024年7月20日)

【参照ページ】Vanguard Nearly Doubles Eligible Assets in Investor Choice Program with Three New Funds 【参照ページ】Vanguard Unveils Data from Investor Choice Proxy Voting Pilot 【参照ページ】Vanguard to expand proxy voting choice to additional funds in 2024 【参照ページ】Vanguard Launches Proxy Voting Choice Pilot

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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