
EU上院の役割を担うEU加盟国閣僚級のEU理事会は12月16日、パッケージ・パッケージ廃棄物指令(PPWD)に替わるパッケージ・パッケージ廃棄物規則(PPWR)案を可決した。同EU規則案はすでに欧州議会を通過しており、同EU規則が成立した。EU官報掲載と同時に発効し、18ヶ月後に適用される。
【参考】【EU】欧州会計監査院、廃プラ・リサイクルで政策アクション引き上げ要請。現状政策では不十分(2020年10月12日)
現行のPPWDは、1994年に初めて採択され、EU加盟国全体で包装廃棄物を防止・管理するためのルールや目標を定めている。2022年時点で、EUでは1人当たり約186.5キロkgの容器・包装廃棄物が発生し、そのうち36kgがプラスチック容器・包装となっている。EUでは、リサイクル率は上昇しているものの、パッケージから発生する廃棄物の量はリサイクル量を上回るペースで増加している。そこで、今回、加盟国の法制化が必要なEU指令ではなく、加盟国に直接適用されるEU規則に転換する形で新法を制定。新たな目標やルールも設定した。
同規則の主な内容は、パッケージ素材のサステナビリティ転換、使い捨てプラスチック・パッケージ、再利用目標と最重点義務の3つを定めたことにある。
まず、素材転換では、ガラス、紙、金属、プラスチック、木、繊維、陶器(セラミックス)等の種別毎に当局に重量の報告義務を制定。包装の重量と体積を最小化し、不必要な包装も削減することを奨励する。さらにプラスチックに関しては、2030年と2040年の再生素材使用率の最低目標を設定した。例えば、使い捨てペットボトルについては2040年までに65%を再生素材にしなければならない。
PFAS(ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物)を含む食品接触包装に関しては、素材のPFAS含有量が基準値を超えた場合、市場への上市を制限する。また、ラベル表示、マーク表示、情報要件等についても、消費者にわかりやすい状態にするようルールを改善していく。
使い捨てプラスチック・パッケージ対策では、1.5kg未満のパッケージ包装青果物として販売する際の使用を禁止。さらに、ホテル、バー、レストラン内で充填消費される食品、飲料、調味料、ソース、ミルククリーマー等での使い捨てプラスチック包装も禁止する(但しテイクアウト品は禁止対象外)。宿泊施設で使用される小型の使い捨て化粧品や消費財での使い捨てプラスチック包装も禁止する。非常に軽量なレジ袋での使用も禁止する。
再利用目標と再充填義務では、各セクターに対し、2030年の義務目標と、2040年の指針的目標を新たに設定。テイクアウト事業者は、冷温飲料や調理済み食品を入れる容器を顧客が持参した場合に、追加料金なしで提供する義務が発生する。
【参照ページ】Sustainable packaging: Council signs off on new rules for less waste and more re-use in the EU
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