
IFRS財団の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は4月28日、市場からのフィードバックを受け、IFRS S2の改訂案を公表した。今後、6月27日までのパブリックコメントの募集等、公式の修正プロセスを経、2025年末までに最終決着させる考え。
今回の改訂案では、まず、金融セクターに関し、温室効果ガス排出量のスコープ3カテゴリー15の算定と開示において、デリバティブのファイナンスド・エミッション、投資銀行・証券会社の有価証券引受でのファシリテーティッド・エミッション、保険でのインシュアード・エミッションの3つを免除することを提案している。
理由としては、デリバティブについては、「デリバティブ」の定義が明確になっていないことから、発行体によって異なる定義が適用され、算定したとしても比較可能な情報にならないと説明。また、ファシリテーティッド・エミッションとインシュアード・エミッションについては、算定手法は誕生しているものの、依然として発展段階にあるためと説明した。
次に、金融活動による排出量を開示する際に、GICS分類を使用するという規定も免除することを提案。理由としては、IFRS S2の検討過程では、企業の有料サービスであるGICSの業務利用はすでに普及していると想定していたが、GICSではない分類法を義務付けている法域もある等、未利用の企業にとってコスト負担や法的な問題があると認識した。そのため、GICS分類を業務上未利用の企業に関しては、別の分類法を使用することを許容する案となっている。
また、政府当局や証券取引所が、GHGプロトコル以外の手法を使って温室効果ガス排出量を算定することを要求している場合には、GHGプロトコル以外の手法を使用することも許容。同様に、政府当局や証券取引所が、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新報告書の地球温暖化係数(GWP)以外のGWPを使用することを要求している場合には、それも可とした。
ISSBは、今回の改訂に関し、2023年6月に公表されたIFRS S1及びIFRS S2をすでに適用している企業は、引き続き適用できると説明。また、日本を含め、ISSB基準を基とした独自基準を採用している国・地域に関しては、常にISSB基準との一貫性を維持することを推奨した。
【参照ページ】ISSB publishes Exposure Draft proposing targeted amendments to IFRS S2 to ease application for companies
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