
台湾で稼働している最後の1基だった「台湾第三原子力発電所(馬鞍山原子力発電所)」の2号機が5月17日、40年間の運転免許の期限切れを迎え停止した。脱原発が実現したのは、台湾がアジア初。だが、すでに稼働延長を実現する動きも出てきている。
同原子力発電所は、国営の台湾電力が所有。1号機が1984年7月、2号機が1985年5月に商業運転を開始し、先に1号機が40年間の寿命を迎え、2024年7月に運転を終了していた。設備容量は、1号機が919MW、2号機が922MW。
台湾では、台湾第一原子力発電所で2基、台湾第二原子力発電所で2基、台湾第三原子力発電所で2基の合計6基が稼働していたが、2011年の福島第一原子力発電事故を受け、建設予定だった台湾第四原子力発電所2基の建設プロジェクトを、2014年に当時の国民党・馬英九総統が停止。さらに、2016年に就任した民進党・蔡英文総裁は、選挙公約通り、「脱原発法」と言われる改正電業法を2017年1月に成立させ、原子力発電所の運転延長と新設を禁止した。
【参考】【台湾】改正電業法が成立。2025年の脱原発と台湾電力分割、電力自由化が決定(2017年1月17日)
また、台湾の立法院は5月13日、野党の国民党と民衆党が提出した台湾第三原子力発電所の稼働延長を認める「原子力発電所施設規制法案」を、賛成60、反対51で、可決、成立させている。現在、立法院の議席数は、総議席113に対し、与党・民進党51、国民党52、民衆党8、無所属2。同法では、原子力発電所の運転免許の有効期間を現行の40年から20年延長し、最大60年まで延長できるとしている。
今後、成立した新法に基づき、原子力安全委員会(NSC)で、稼働延長に必要な申請手続、必要書類、安全審査基準等の議論が始まる。また、使用済み核燃料については、最終処分場がまだ確保できていない状況にもある。国民党と民衆党は、新法成立により即、台湾第三原子力発電所の再開になるとは限らないとの見方も示しており、今後のNSCでの議論に注目が集まる。
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