
国際的なボランタリーカーボンクレジット基準策定ガバナンス機関ICVCMは6月3日、「コアカーボン原則(CCP)」評価フレームワークに基づき、メソドロジー分野に対する「カテゴリー評価」の新規承認を発表した。クリーン調理ストーブで1つ、アジピン酸製造で2つのメソドロジーが承認された。
今回承認されたのは、クリーン調理ストーブが、
- ゴールドスタンダードの「Reduced Emissions from Cooking and Heating – Technologies and Practices to Displace Decentralized Thermal Energy Consumption(TPDDTEC)version 2-3.1(with conditions that require alignment with version 4)」
アジピン酸製造が、
- Climate Action Reserveの「U.S Adipic Acid Production Protocol(with a condition on leakage)」
- Climate Action Reserveの「China Adipic Acid Production Protocol(no conditions required)」
クリーン調理ストーブでは、3月に他のメソドロジー3つが承認されており、今回の承認と合わせて4件が承認された。これでクリーン調理ストーブ関連のメソドロジー審査は一旦完了した。
【参考】【国際】ICVCM、クリーン調理ストーブで3件、バイオダイジェスターで1件の方法論承認。CCPラベル(2025年3月10日)
アジピン酸は、ナイロン、発泡体、安全エアバッグ、塗料、接着剤、食品添加物の製造に使用される白色の結晶性粉末。アジピン酸の生産は、二酸化炭素の298倍の地球温暖化係数を持つ一酸化二窒素を放出するため、気候変動に対する重大な懸念となっている。アジピン酸の年間生産量は推定250万tで、中国と米国が2大生産国。製造工程での一酸化二窒素削減では、一酸化二窒素を触媒破壊、熱破壊、もしくは回収・リサイクルによって窒素と酸素に分解するという手法を採る。
アジピン酸で今回承認された米国向けのメソドロジーには、条件が付いており、米国の旧法「タイトルV」に基づく生産許可レベルを遵守することが義務付けられた。これにより、温室効果ガスが二酸化炭素換算量で100Kt以下に抑えることが必須となる。これにより市場リーケージを防ぐ。
またICVCMは同日、「コアカーボン原則(CCP)」評価フレームワークに基づく、カーボンクレジット発行プログラムの承認第4弾を発表。仏Ecosystem Restoration Standard(ERS)が承認された。ERSは2020年に創設された比較的新しい団体で、植林・再植林・緑化(ARR)手法に基づく生態系回復プロジェクトの認証に注力している。
【参照ページ】Integrity Council approves Adipic Acid and further clean cookstove methodology versions
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