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【国際】GRESB、ネットゼロ戦略強化で事業変革。基準やベンチマークの改訂も視野

 国際ESG不動産評価機関GRESB(グローバル・リアルエステイト・サステナビリティ・ベンチマーク)は6月3日、経営戦略を示した「気候アクションプラン」を公表した。リアルアセット(実物資産)運用でのカーボンニュートラル化に向け、GRESBの役割を定義した。

 今回のアクションプランでは、「ガバナンス」「製品・サービス」「エンゲージメント・協働」「研究・イノベーション」の4つ観点で強化アクションを設定した。

 GRESBは2024年4月、米投資会社General Atlanticが組成している「BeyondNetZero気候変動成長ファンド」が過半数の株式を取得。同ファンドは、アセットが軽く高い事業成長性が見込まれる気候テック・スタートアップに投資する戦略を採用しており、GRESBは、General Atlanticグループの一員となった。同ファンドは、EUサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)の9条ファンドで、ファンド規模は35億米ドル(約5,100億円)。

 アクションプランの具体的な中身では、まず「ガバナンス」に関し、General Atlanticの傘下に入ったことで、世界中のカーボンニュートラル化の潮流の中で、GRESBが不動産及びインフラの実物資産での温室効果ガス削減を牽引できる存在になることを明確化。General Atlantic、及び同社と提携関係にあるSystemiqが、GRESBの事業の方向性を助言・監督し、機関投資家の需要によりフィットした事業内容へと変革していく。

 またGRESBは2022年12月、金融機関向けに金融資産の気候変動関連データ提供及びコンサルティングを手掛けるAsset Resolutionを買収し、事業部門名を「アセット・インパクト」に改称。今回のアクションプランでは、アセット・インパクトのナレッジを最大限活用し、科学的根拠に基づく将来シナリオからバックキャスティングする形で、GRESBの評価指標を向上していく方針も示した。

 「製品・サービス」については、従来から継続してきた「質の高いサステナビリティ・データ」の提供だけでなく、機関投資家が真の目的とする現実社会の脱炭素化を支援することをミッションに設定。機関投資家の意思決定、長期投資、積極的なエンゲージメントに資する内容へと改善を図る。そのため、GRESBのサービス・ラインナップを整理し、「GRESB基準・GRESBベンチマーク」と「気候分析&アセット・インパクト・ツール」の二本立てする。

 また、実物資産のカーボンニュートラル状況を評価するフレームワークとして、「製品・サービスのネットゼロ整合性枠組み」を策定。到達度合いに応じて、推奨サービスを出し分けていく。評価には、エンボディド・カーボンも含める。それに応じて、GRESB基準の改訂も検討する。

 「エンゲージメント・協働」では、上記の事業変革を遂行するため、複数のワーキンググループや専門家グループを設置するとともに、投資家を招いたワークショップも開催。さらに、GHGプロトコル、IIGCC、PCAF、SBTi、PACTA、NZDPU、ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)、CREEAM、ASHRAE、UKNZCBSとの連携を深める。

 「研究・イノベーション」では、研究機関との連携を強化しつつ、社内に専門チームを設け、AIを活用したサービス強化も探る。その一環として、6月4日には、デジタル・インフラストラクチャ専門家のグローバルNGO「インフラストラクチャー・メイソンズ(iMasons)」との戦略的パートナーシップも発表した。

【参照ページ】GRESB releases Climate Action Plan, outlining pathways to drive real-world decarbonization 【参照ページ】GRESB Announces Majority Investment from General Atlantic’s BeyondNetZero Fund to Accelerate Global Growth and Impact 【参照ページ】GRESB acquires Asset Resolution, deepening ESG data and insights for global investors, managers and financial institutions 【参照ページ】GRESB and Infrastructure Masons partner to launch the first global sustainability benchmark for data center investments

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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