
欧州証券市場監督局(ESMA)は6月30日、2023年と2024年に実施した投資運用業界へのサステナビリティリスク・インテグレーションと情報開示に関する共通監督活動(CSA)の結果を公表した。
CSAでは、EU各国の監督当局(NCA)と連携し、ESGに関連する情報開示の透明性やサステナビリティリスクの統合状況について運用会社を調査した。同報告書は、欧州全域の運用会社がサステナブルファイナンス開示規則(EU)やAIFMD指令、UCITS指令に基づくESGリスクインテグレーション・開示対応において、一定の進展が見られた一方、重大な課題や開示の不備も数多く存在していると指摘した。
課題としては、運用方針と実態に齟齬があるケースや、曖昧な表現によるグリーンウォッシュの懸念がある事例が複数報告された。その中には、サステナビリティリスク統合に必要な人員・ナレッジの不足も含まれる。同報告書では、具体的な事例も15件掲載している。
ESMAは、投資家保護の観点から「開示内容は明確かつ誤解を招かないことが不可欠」と強調。各国当局に対し、監督上の指導・警告措置の強化を促すとともに、必要に応じて法的執行措置も辞さない姿勢を示した。
ESMAは今後、各国監督当局と協働し、2025年の追加CSAで内部監査機能や報酬制度等に対する監視を強化。ESG規制の信頼性を高めていく考え。
さらにESMAは7月1日、リテール投資家に対し、サステナビリティ・クレームを行う場合のメモも発行。良い実践例と悪い実践例を通じ、実務的な「すべきこと」と「すべきでないこと」を明確にした。
【参照ページ】ESMA finds improvements needed in supervision of sustainability risks and disclosures
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