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【国際】国連、大幅組織再編で報告書。行政スリム化、機能重複組織は統合

 国連のアントニオ・グテーレス事務総長は9月18日、第80回国連総会ハイレベル・ウィークに先駆け、予算削減に伴う国連改革報告書を公表した。同改革は、ボストンコンサルティンググループ(BCG)がサポートしている。

 グテーレス事務総長は7月、国連創設から80周年を機に実行する改革プログラム「国連80イニシアチブ」を発表。「効率・改善」「マンデート実行」「構造改革とプログラム再整理」の3つのワークストリームを立ち上げ、費用便益分析や明確な実施ロードマップを示す作業を開始していた。

 また3つのワークストリームを進めるため、「UN80タスクフォース」を全体統括組織とし、その下にテーマ別に7つのクラスターを設置し、各々のテーマで「効率・改善」「マンデート実行」「構造改革とプログラム再整理」の3つを検討することが責務となっている。また7つのクラスターには調整役を担う国連機関も指定されている。

  • 平和と安全:政治・平和構築局(DPPA)、平和活動局(DPO)、テロ対策事務所(OCT)、軍縮部(ODA)が調整役
  • 開発(事務局):経済社会局(DESA)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、アフリカ経済委員会(ECA)、国連環境計画(UNEP)が調整役
  • 開発(開発機関):国連開発計画(UNDP)、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)、国連児童基金(UNICEF)、開発調整室(DCO)が調整役
  • 人道問題:緊急援助調整官、世界食糧計画(WFP)、国連児童基金(UNICEF)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)が調整役
  • 人権:国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が調整役
  • 研修と研究:国際連合大学(UNU)と国連訓練調査研究所(UNITAR)が調整役
  • 専門機関:国際電気通信連合(ITU)と国際労働機関(ILO)が調整役

 今回発表された報告書は第3ワークストリームの成果物。「平和・安全保障」「人道支援」「持続可能な開発目標」「人権」の4テーマ分野と、「テクノロジー&マインドセット」「共有サービス」「研修・研究」「データ共有」「中核かつプール型基金」の横断5テーマで大胆な組織再編案を示した。

 まず、平和・安全保障分野では、「平和構築・平和支援統合事務局」を設置し、現在、政治・平和構築局(DPPA)と平和活動局(DPO)に分散している平和構築、武装解除・動員解除・社会復帰(DDRR)、治安部門改革、司法・矯正分野の専門能力を統合する。女性・安全保障分野では、専門組織を設置し、政治・平和構築局(DPPA)及び平和活動局(DPO)のジェンダー部門を統合する。また、国連地域間犯罪司法研究所(UNICRI)を国連薬物犯罪事務所(UNODC)に統合。国連軍縮研究所(UNIDIR)は軍縮問題局(ODA)に統合する。

 次に、2024年だけで約250億米ドルの資金がショートした「人道支援」分野では、常駐調整官と人道調整官の指揮権を強化し、複数の国連機関間での任務の重複を軽減。関連分野でも、食料安全保障は FAO/WFP/IFAD、移動はUNHCR/IOM、受益者データはUNICEF/WFP/UNHCR、保健・栄養はWHO/UNICEF/WFPが調整を担当することとなった。

 持続可能な開発分野では、国連開発計画(UNDP)と国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)を統合。国連人口基金(UNFPA)と国連女性機関(UN Women)も統合。さらに、経済社会局(DESA)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、地域委員会の3者のマクロ経済分析能力を再編する。またネクサスを重視するため「共同ナレッジ・ハブ」も設置する。

 人権分野では、国連システム全体の機関で構成される「人権グループ」を設立し、国連人権高等弁務官が主導する。

 研修・研究分野では、国連職員研修学院(UNSSC)を国連訓練調査研究所(UNITAR)に統合、国連社会開発研究所(UNRISD)を国連大学(UNU)に統合し、国連大学学長と国連訓練調査研究所(UNITAR)所長が共同で主導する「国連システム共同調整メカニズム」を設立する。

 グテーレス事務総長は10月15日に国連総会の場で同報告書の内容を報告する。

【参照ページ】UN80 Initiative: New report charts proposals for change across UN structures and programmes

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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