
米独立系シンクタンクのピュー研究所は7月15日、世界36カ国の米国と中国に対する好意的な見方を比較して世論調査結果を発表した。27カ国で中国が米国を上回った。第2期トランプ政権以降、米国への好意的な見方が著しく減衰し、米中の評価が逆転しつつあることがわかった。
今回対象となったのは、日本、韓国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、ギリシャ、ポーランド、ハンガリー、カナダ、オーストラリア、インド、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、コロンビア、メキシコ、南アフリカ、トルコ、イスラエル、ケニア、ガーナ、ナイジェリア、ペルー、パレスチナ。合計42,151人。インタビューは2月28日から5月13日に実施された。
今回の調査では、継続比較が可能な20カ国の中央値では、米国への好意的評価が2023年の58%から2026年の36%へ下落した一方、中国は32%から46%へ上昇した。2026年の36カ国比較では、27カ国で中国への好意的評価が米国を上回り、同程度が3カ国、米国が上回ったのは6カ国だけだった。
特に中国への好感度が特に高いのは、パキスタン(+75)、マレーシア(+56)、パレスチナ(+48)、インドネシア(+43)、シンガポール(+39)、タイ(+33)、スリランカ、バングラデシュ、トルコ(+30)。ASEANでも中国への支持が高まっていることが明らかとなった。特に、カナダでは、2023年には米国を好意的に見る人が57%、中国は14%だったが、2026年には中国44%、米国33%へと逆転した。オーストラリア、英国、ドイツ、フランス、スペイン等でも、中国への評価改善と米国への評価悪化が同時に進んでいる。
反対に米国への好感度が高いのが、イスラエル(+62)、日本(+39)、インド(+22)、韓国(+17)、フィリピン(+16)、ポーランド(+10)、ハンガリー(+5)、ガーナ(+4)、ブラジル(+1)の9カ国。
指導者への評価にも同じ傾向がみられる。20カ国中央値で、世界情勢について「正しいことをする」と米大統領を信頼する割合は、バイデン政権下の2023年54%から2024年47%、トランプ政権下の2025年32%、2026年21%へ低下。他方、習近平への信頼は同期間に19%から31%へ上昇し、現在はトランプを上回る。
個人の自由については、米国がなお優位。36カ国中央値で、自国民の自由を政府が尊重しているとみる割合は、米国56%、中国26%だった。しかし2021年以降、米国への評価はほぼすべての調査国で大きく下がり、差は縮小している。例えばスウェーデンでは、米国が自由を尊重すると答えた割合が61%から27%へ下落した。イスラエルや日本では米国の優位が大きい一方、バングラデシュ、インドネシア、マレーシア、タイなどでは中国の方が自由を尊重するとみられている。
【参照ページ】People in Many Countries Now View China More Positively Than the U.S.
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