
健康ビルディングWELL認証管理団体米IWBIは5月8日、不動産の設計、建設、運営での健康イニシアチブ「国際健康ビルディング協定」を創設した。すでに業界著名人等約200人が署名。今後も署名を集める。
国際健康ビルディング協定は、科学的根拠に基づき、健康ビルディングの必要性、重点分野、世界中の健康ビルディングを加速するために必要な戦略的政策行動の概要をまとめたもの。同協定は4つの大項目で構成されている。
健康ビルディングの必要性については、認知機能、メンタルヘルス、生産性が向上することともに、異常気象の頻度増加や深刻化等も含め、気候変動がもたらす深刻な影響は、感染症の蔓延や生活の質の低下を招いていることも指摘した。
重点分野では、室内環境の質、健康のための建築設計、健康的な素材、自然へのアクセス、緊急事態への備えとレジリエンス、健康の公平性の5つを挙げた。
戦略的政策行動では、各国政府や地方自治体に対し、空気の質、換気、照明、材料、熱的快適性等の側面に焦点を当てた、健康を優先する建築基準および規格を策定し、実施することを要請。特に、まず公共施設で模範を示すべきとした。さらに、導入を促すため、補助金、助成金、低利融資、債券、税制優遇措置等の経済的・金融的メカニズムを構築すべきとした。
また、政府や自治体は、設計者、施工者、事業従事者、施設管理者に対し、専門的認定を含む関連教育・訓練プログラムに投資するよう促すことを要請。啓発キャンペーンを展開し、健康的な建物の利点と生活・職場環境の改善方法について一般市民を啓発することも重要とした。研究とイノベーション、官民連携、健康のための都市計画の3つにも言及した。
さらに、国連機関、国連気候変動枠組条約事務局、世界保健機関(WHO)等に対しても、健康的な建築の緊急性と重要性を認識するよう促した。
【参照ページ】IWBI Launches the International Healthy Building Accord with Support from Public Health Luminaries, Dozens of WELL APs and Other Healthy Building Champions
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく
ログインする
※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら