
全日本空輸は12月15日、2025年12月より豊田自動織機の自動運転トーイングトラクター3台を羽田空港の国内貨物搬送へ導入し、国内線定期便で完全無人運転が可能な自動運転レベル4での運用を開始したと発表した。空港制限区域内における自動運転レベル4実用化は国内初。
両社は、2017年より空港イノベーション課題の共有を開始。2019年以降、様々な実証実験や試験運用に取り組み、オペレーション上の課題を運用面及び機能面で改善し、今回の実用化に至った。
同車両は、空港内全域における様々な環境・条件変化に対応できるように、自己位置推定や障害物検知システムを高性能かつ冗長化している。高い安全性が求められるレベル4の自動走行において、異常時にも迅速に対応できるよう車両の周囲の状況を把握する遠隔監視機能も搭載。初期導入台数は3台、2025年度中に追加で3台の増車を予定している。
運用面では、複数台車両を用いた効率的なオペレーションの実現を図るため、豊田自動織機と協力開発した「Fleet Management System(FMS)」を導入。車両への搬送指示・車両の運行管理だけではなく、限られたスペースを効率的に使用するための出発・到着レーンの自動割り当て、信号機制御との自動連動を行い、最新情報をタイムリーに一元化することが可能。
日本航空も同日、東京国際空港(羽田)及び成田国際空港の2空港で、自動運転レベル4に対応したトーイングトラクターの実用化を開始したと発表した。主要2空港で同時にレベル4の実用化を行うのは、国内初の取り組み。
同社は2018年より、国土交通省航空局が主導する「航空イノベーション」推進の一環として、先端技術の導入を推進。これまで運転者が常時監視し危険回避操作を行うレベル3相当での運用を進めていたが、安全性をさらに一段引き上げ、それぞれの空港の特定に応じた車両と走行ルートで運転者を必要としないレベル4へと移行する。
今後同社は、今回の自動運転レベル4の実用化を起点にグランドハンドリング業務の効率化を加速するとした。
【参照ページ】国内初!空港制限区域内における自動運転レベル4を実用化 羽田空港での無人貨物搬送を国内線定期便にて運用開始します
【参照ページ】国内初、東京(羽田・成田)2空港同時に「自動運転レベル4」実用化を開始
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